糖尿病性ケトアシドーシス
「糖尿病性ケトアシドーシス」とは、インスリンの欠乏とホルモンの増加により高血糖、ケトン体増加、アシドーシスを引き起こす糖尿病の緊急状態です。喉の渇き、多飲、多尿、倦怠感、意識障害、アセトン臭などの症状が見られます。これらの症状が見られる場合、特に糖尿病治療中の方は直ちに救急外来を受診しましょう。命に関わる急性代謝失調であり、迅速な治療が必要です。
医療法人社団メレガリ うるうクリニック関内馬車道 糖尿病・内分泌科
濵﨑 秀崇 監修
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糖尿病の急性代謝失調のひとつです。インスリン不足で血糖値が急上昇し、脂肪が分解されてケトン体が過剰に作られ、血液が酸性に傾く非常に危険な状態です。
1型糖尿病患者さんが感染症など大きな病気を起こしたとき、不適切にインスリン治療を中断したとき、大量飲酒したときなどに起こります。2型糖尿病患者さんがソフトドリンクを大量に飲むことによって起こることもあります。
はい、日本を含め各国で診断と治療に関するガイドラインが策定されています。
一般的には250mg/dL以上と高くなります。SGLT2阻害薬を内服中の場合、血糖値が正常であってもケトアシドーシスを起こすことがあります。
1型糖尿病ではインスリンの絶対的な不足が生じるため糖尿病性ケトアシドーシスが多くなります。
食後に息苦しさを感じるというだけで糖尿病性ケトアシドーシスとは言えません。食後の息苦しさは別の原因で起こっている可能性のほうが高いです。
はい、糖尿病性ケトアシドーシスで死亡することはまれにあります。
インスリンの欠乏により、血液中にケトン体(主にアセト酢酸とβ-ヒドロキシ酪酸)が増えます。
症状について
急激な喉の渇き、多飲、多尿、倦怠感があります。意識障害や腹痛・吐き気を伴うこともあります。
高血糖による口渇感、多飲、多尿、倦怠感があります。
解説欄のチェック項目をご確認いただくか、症状検索エンジン「ユビー」で質問に答えるだけでセルフチェックもできます。
はい、頻脈は糖尿病性ケトアシドーシスの代表的な症状のひとつです。
はい、糖尿病性ケトアシドーシスの症状に腹痛があります。腹痛はよくみられる症状のひとつです。
はい、吐き気や嘔吐は糖尿病性ケトアシドーシスの代表的な症状です。
はい、頭痛が起こる可能性があります。頭痛は代表的な症状ではありませんが、脳の異常と関連してみられることがあります。
はい、体重減少は糖尿病性ケトアシドーシスの初回発症時に短期間で急激に起こる症状です。
高血糖により、多尿・口渇・体重減少などの脱水症状が現れます。
治療について
点滴による水分の補充と、インスリン注射による血糖コントロールを行います。
糖尿病性ケトアシドーシスを発症した場合は入院治療が必要です。糖尿病性ケトアシドーシスを起こさないように、定期的に病院を受診し、治療を中断しないようにしましょう。
はい、糖尿病性ケトアシドーシスは適切な治療によって治ります。
糖尿病性ケトアシドーシスの原因にもよりますが、数日~数週間程度と考えられます。
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