糖尿病性ケトアシドーシス

監修医師濵﨑 秀崇はまさき医院 内科

更新日
2026/10/27
公開日
2020/09/03

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糖尿病性ケトアシドーシスとは

高血糖緊急症と言われる糖尿病の代表的な合併症で、主に糖尿病の発症時や糖尿病患者のインスリン注射中断・感染・ソフトドリンクの飲み過ぎなどをきっかけに発症します。血液中にケトン体が増え、体のバランスが酸性に傾きます。のどの渇き・多尿・吐き気・腹痛・疲労感・意識消失など症状は様々です。

「糖尿病性ケトアシドーシス」とはどのような病気ですか?

糖尿病の急性代謝失調のひとつです。インスリン不足で血糖値が急上昇し、脂肪が分解されてケトン体が過剰に作られ、血液が酸性に傾く非常に危険な状態です。

糖尿病性ケトアシドーシスは、インスリンの欠乏とインスリンと拮抗作用を持つホルモンの増加により、

  • 高血糖(>250 mg/dL)
  • ケトン体の増加
  • アシドーシス(血液が酸性に傾きpH 7.30以下になる)

を起こす、糖尿病の緊急状態です。

SGLT2阻害薬を内服中の患者さんでは、高血糖を伴わないことがあります。

インスリン分泌の低下した1型糖尿病の方に起こりますが、2型糖尿病の方がソフトドリンクをたくさん飲むなど、大量の糖質摂取を続けると起こすことがあります(ソフトドリンクケトーシス)。

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糖尿病性ケトアシドーシスの症状

糖尿病性ケトアシドーシスの症状に腹痛はありますか?

はい、糖尿病性ケトアシドーシスの症状に腹痛があります。腹痛はよくみられる症状のひとつです。

糖尿病性ケトアシドーシスの患者さんでは、46%が腹部全体の痛みを訴えるとされています。

腹痛はかなり頻度の高い症状で、しばしば急性腹症(例えば、虫垂炎、腸閉塞など)と誤診される可能性があります。

糖尿病性ケトアシドーシスにおける腹痛の一部は、膵炎、胃腸炎、尿路感染症などのきっかけとなった病気による症状の可能性もあるため、全身状態を詳しく調べる必要があります。

気になる症状がある場合には、早めに医療機関を受診し、医師へ相談するようにしましょう。

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糖尿病性ケトアシドーシスの症状に吐き気や嘔吐はありますか?

はい、吐き気や嘔吐は糖尿病性ケトアシドーシスの代表的な症状です。

糖尿病性ケトアシドーシスでは腹部症状は一般的で、腹部全体の痛みは46%、吐き気および嘔吐は最大で3分の2の患者さんにみられると報告されています。

ケトン体やアシドーシスによる胃腸の刺激や、代謝の変化が原因と考えられています。

また、腹部症状はしばしば急性腹症など手術が必要な病気との区別が難しいほど重いこともあり、注意するべき初期症状のひとつとなっています。

吐き気や嘔吐が続くと体の水分が失われ、脱水症状を起こすこともあります。これにより症状が悪化するおそれがあるため、早めの対応が大切です。

気になる症状がある場合には、早めに医療機関を受診し、医師へ相談するようにしましょう。

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糖尿病性ケトアシドーシスの症状に頭痛はありますか?

はい、頭痛が起こる可能性があります。頭痛は代表的な症状ではありませんが、脳の異常と関連してみられることがあります。

糖尿病性ケトアシドーシスでは、神経学的変化が約10%に発生し、脳浮腫、脳梗塞、静脈洞血栓症などを合併することがあります。これらが原因となり頭痛が起こる可能性があります。

特に、小児においては治療開始後4~12時間以内に脳浮腫を発症することがあり、意識障害、頭痛、神経症状が伴う可能性があります。

重症例では精神状態の変化が50%以上でみられます。脳の異常が起きていると考えられ、頭痛を起こす可能性があります。​

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糖尿病性ケトアシドーシスの症状に体重の減少はありますか?

はい、体重減少は糖尿病性ケトアシドーシスの初回発症時に短期間で急激に起こる症状です。

体重減少は、糖尿病性ケトアシドーシスの発症時に急激に起こる症状のひとつです。

インスリン不足により、グルコースの細胞内取り込みが十分に機能せず、代わりに脂肪や筋肉の分解が進むため、短期間で急激な体重減少が起こることがあります。

体重減少の頻度は明らかではありませんが、典型的な症状のひとつと考えられます。

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糖尿病性ケトアシドーシスの場合、どのような高血糖の症状が起こりますか?

高血糖により、多尿・口渇・体重減少などの脱水症状が現れます。

糖尿病性ケトアシドーシスでは、高血糖により多尿・口渇・体重減少などの脱水症状が現れます。

脱水により口唇の乾燥、皮膚の弾力低下、頻脈、血圧低下が起こります。

体の中に酸性の物質がたくさん貯まることにより、深く速い呼吸(クスマウル呼吸)を起こしたり、アセトン臭(果物のような甘酸っぱい臭い)のある息になったりします。

約半数の患者さんに倦怠感がみられ、眠気でぼーっとした状態になります。重症例では意識障害も起こします。

嘔気・嘔吐・腹痛などの消化器症状もしばしば認められ、腹部の病気と誤診されることがあります。

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糖尿病性ケトアシドーシスには初期症状はありますか?

高血糖による口渇感、多飲、多尿、倦怠感があります。

糖尿病性ケトアシドーシスは、1~2日の経過で急激に病状が進行するため、初期症状や後期症状(例えば数日~数週間で現れるような症状)などに区別されるものはありません。

典型的な症状として、

などがみられます。

糖尿病性ケトアシドーシスが進行すると意識障害を起こし危険です。

高血糖に伴う各症状が出現したときには、可及的速やかに治療を開始することが大切です。

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糖尿病性ケトアシドーシスではどのような症状がありますか?

急激な喉の渇き、多飲、多尿、倦怠感があります。意識障害や腹痛・吐き気を伴うこともあります。

1~2日の経過で急激な喉の渇き、多飲、多尿、倦怠感、さらに体重減少、意識障害を呈します。

腹痛や吐き気を伴い消化器の病気と誤診されることもあります。

アシドーシスに関連して、深く速い呼吸(クスマウル呼吸)になります。

体内にケトン体が過剰に作られるため、吐いた息が甘酸っぱい果物が発酵したような匂い(アセトン臭)になります。

また、脱水により口の中の粘膜が乾燥し、血圧が下がり、脈が速くなります。

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糖尿病性ケトアシドーシスの原因

糖尿病性ケトアシドーシスの原因は何がありますか?

1型糖尿病患者さんが感染症など大きな病気を起こしたとき、不適切にインスリン治療を中断したとき、大量飲酒したときなどに起こります。2型糖尿病患者さんがソフトドリンクを大量に飲むことによって起こることもあります。

糖尿病性ケトアシドーシスは、劇症1型糖尿病(急激に発症する1型糖尿病)を発症したときの症状として現れます。

1型糖尿病の治療中の方が、感染症や脳心血管病(脳卒中や心臓病)を起こしたときや、食事がとれずインスリンを自己中断したとき、大量飲酒したときにも起こります。

また、ステロイド剤、サイアザイド系利尿薬、抗精神病薬、抗がん剤(免疫チェックポイント阻害薬)が原因となることもあります。

一般的にはインスリン分泌の欠乏した1型糖尿病患者さんに起きますが、2型糖尿病患者さんがソフトドリンクなど大量の糖質を摂取し続けると、糖尿病性ケトアシドーシスを起こすことがあります(ソフトドリンクケトーシス)。

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糖尿病性ケトアシドーシスの検査・診断

糖尿病性ケトアシドーシスのセルフチェックはできますか?

解説欄のチェック項目をご確認いただくか、症状検索エンジン「ユビー」で質問に答えるだけでセルフチェックもできます。

次の症状がみられる場合、糖尿病性ケトアシドーシスの可能性があります。特に糖尿病治療中の方で、治療の中断や糖質の過剰摂取があった場合は注意しましょう。

  • 喉が渇く
  • 水をたくさん飲む
  • 尿が多い
  • 体が異様にだるい
  • 食べているのに体重が減ってきた
  • 吐き気がある、吐いた
  • お腹が痛い
  • 呼吸が速い、息切れする
  • 頭痛がある
  • 意識がもうろうとする
  • 息の匂いが甘酸っぱい
  • 血圧が下がった、脈が速い

また、症状検索エンジン「ユビー」で質問に沿って回答を進めるだけで、糖尿病性ケトアシドーシスかどうかのセルフチェックができます。ぜひご活用ください。

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糖尿病性ケトアシドーシスの治療・対処法

糖尿病性ケトアシドーシスへの対処法は?

緊急治療により、早急に血糖値をコントロールする必要があります。入院し点滴による治療を行います。

糖尿病性ケトアシドーシスは治りますか?

はい、糖尿病性ケトアシドーシスは適切な治療によって治ります。

糖尿病性ケトアシドーシスは、適切な治療によって回復する糖尿病の急性代謝失調です。

補液、インスリン投与、電解質の補正、薬剤性の場合は原因薬剤の中止によって、代謝異常は通常10〜18時間以内に回復します。​

治療法の進歩により死亡率も低下しており、米国では入院中の死亡率は1%未満となっています。

一方、高齢者や心臓病や腎臓病など基礎疾患のある方、また再発を繰り返す場合には長期死亡率が高くなると報告されており、治療後の再発予防や適切な糖尿病管理が重要です。

糖尿病性ケトアシドーシスは、急性期にきちんと管理を行うことで治りますが、糖尿病が治るわけではないため、糖尿病管理に関する教育とフォローアップが大切な病気です。

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糖尿病性ケトアシドーシスの場合、主にどのような治療をしますか?

点滴による水分の補充と、インスリン注射による血糖コントロールを行います。

ただちに入院し、生理食塩水を中心に十分な輸液を行います。

水分以外にナトリウムやカリウムといった電解質が失われるため、それらの補充も行います。

高血糖はインスリンの点滴(持続的な静脈注射)を行って治療します。

血液の浸透圧が高い状態(血液がドロドロな状態)が正常化し、意識障害がある場合はそれが回復するまで、血糖値は250~300 mg/dLを維持します。

血糖値が200 mg/dL台で安定したら、」糖分を含む輸液を開始し、インスリン投与を行いながら、血糖値が150~200 mg/dLになるように調整します。

病状が安定するまで、血糖値は1時間ごとに、電解質は2時間ごとにチェックします。

全身状態が改善し、食事が摂れるようになったら、インスリン皮下注射に切り替えて血糖管理を行います。

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受診の目安・何科を受診するべきか

糖尿病性ケトアシドーシスが疑われる場合、病院を受診する目安はありますか?

糖尿病性ケトアシドーシスが疑われる場合は、ただちに病院の受診が必要です。

糖尿病性ケトアシドーシスが疑われる場合は、ただちに病院を受診してください。

1型糖尿病があり、インスリン治療を中断した方や、2型糖尿病の方でソフトドリンクを大量に飲んだ方は、糖尿病性ケトアシドーシスを起こす可能性があります。症状が合致する場合、必ず主治医に相談しましょう。

糖尿病とは言われていない方でも、典型的な症状がみられる場合は病院を受診し、検査を受けましょう。劇症1型糖尿病の初発症状の可能性があります。

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糖尿病性ケトアシドーシスが疑われる場合、何科を受診したらよいですか?

糖尿病の急性代謝失調のひとつで緊急状態です。救急外来を受診してください。

急激に発症し、病状が進行するため、一般外来ではなく救急外来を受診してください。

全身状態が悪い場合や意識障害がある場合は、救急車を呼んでください。命に関わる急性代謝失調です。

一般外来を受診され、糖尿病性ケトアシドーシスと診断された場合、適切な治療を行える医療機関に入院が必要です。

入院中は救急科、あるいは糖尿病・内分泌科が担当の診療科となることが多いと考えられます。

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糖尿病性ケトアシドーシスの専門医がいる近くの病院はありますか?

糖尿病性ケトアシドーシスの専門医がいる病院を見る
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対処法・セルフケア

糖尿病性ケトアシドーシスの場合、日常生活で気をつけることはありますか?

糖尿病性ケトアシドーシスを発症した場合は入院治療が必要です。糖尿病性ケトアシドーシスを起こさないように、定期的に病院を受診し、治療を中断しないようにしましょう。

1型糖尿病の方は、インスリン注射を自分の判断で中断しないようにしましょう。

感染症や心血管病など大きな病気を発症した際に、血糖値が異常に高くなり、糖尿病性ケトアシドーシスを起こすことがあるので気をつけましょう。

2型糖尿病の方は、糖質の摂り過ぎに注意しましょう。特にソフトドリンクを飲み過ぎないようにしましょう。

免疫チェックポイント阻害薬という抗がん剤で治療中の方は、劇症1型糖尿病を発症し、糖尿病性ケトアシドーシスを起こす可能性があるので、主治医に相談してください。

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糖尿病性ケトアシドーシスで薬が効かない場合、どうしたらよいですか?

一般的に水分補給とインスリン投与の効果がないということはありません。血糖値がなかなか下がらない場合は、インスリンの投与量を増やします。

糖尿病性ケトアシドーシスの初期治療では、インスリンの少量持続投与を行います。

速効型インスリンを生理食塩水に混ぜ、小児は0.05~0.1単位/kg/時間、大人は0.1単位/kg/時間を目安に点滴を開始します。

血糖値250~300 mg/dLを目標にインスリン投与速度を調整しますが、血糖値300 mg/dLを超える高血糖が続く場合は、インスリンの投与量を増やします。

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糖尿病性ケトアシドーシスに関連するその他の質問

食後に息苦しさを感じる場合、糖尿病性ケトアシドーシスですか?

食後に息苦しさを感じるというだけで糖尿病性ケトアシドーシスとは言えません。食後の息苦しさは別の原因で起こっている可能性のほうが高いです。

糖尿病性ケトアシドーシスにおいて、インスリン不足のため食事によって血糖値が急激に上昇し、ケトン体の産生とアシドーシスが進行するとクスマウル呼吸を誘発し、食後の息苦しさとして自覚される可能性は考えられます。

ただし、これは糖尿病性ケトアシドーシスの代表的な症状ではなく、他の病気でも食後に息苦しさを感じることがあります。

例えば、胃の不調や心臓・肺の病気でも同様の症状が出ることがあります。

したがって、食後に息苦しさを感じたからといって、すぐに糖尿病性ケトアシドーシスと判断することはできません。

気になる症状が続く場合には、早めに医療機関を受診し、医師に相談するようにしましょう。

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糖尿病性ケトアシドーシスで死亡することはありますか?

はい、糖尿病性ケトアシドーシスで死亡することはまれにあります。

米国における入院患者さんの糖尿病性ケトアシドーシスによる死亡率は、1%未満と報告されています​。高齢者や重篤な基礎疾患を持つ患者さんでは、死亡率が上昇します。

また、高血糖やケトアシドーシスが直接の死因となることはまれであり、実際の死亡は糖尿病性ケトアシドーシスを引き起こした病態(例えば、感染症、心筋梗塞、脳血管障害など)や、重度の脱水症や高齢による体力低下が原因であることが多いとされています。

糖尿病性ケトアシドーシスを繰り返す患者さんは、長期死亡率が上がることが報告されています。

例えば、糖尿病性ケトアシドーシスで入院した患者さんを2~4年追跡した英国の後ろ向き研究では、糖尿病性ケトアシドーシスの再発を繰り返す患者さんの長期死亡率は23.4%であり、1回入院しただけの患者の長期死亡率5.2%を大きく上回ります。

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糖尿病性ケトアシドーシスが1型糖尿病に多いのはなぜですか?

1型糖尿病ではインスリンの絶対的な不足が生じるため糖尿病性ケトアシドーシスが多くなります。

糖尿病性ケトアシドーシスが発症する主な原因は、インスリン欠乏とグルカゴンやアドレナリンなどの拮抗ホルモンの増加です。

1型糖尿病では膵臓のインスリンを分泌する細胞が自己免疫により破壊され、インスリンがほぼ完全に分泌されない状態になるため、糖尿病性ケトアシドーシスを起こしやすくなります。

糖尿病性ケトアシドーシスの発症で、1型糖尿病と診断されることもあります。1型糖尿病の治療中にインスリン注射を中断することで、糖尿病性ケトアシドーシスを起こすことがあります。

2型糖尿病の方でも相対的にインスリンが不足し、感染症や外科手術、心筋梗塞などのストレス状態で糖尿病性ケトアシドーシスを発症することがあります。

また、SGLT2阻害薬(正常血糖ケトアシドーシス)、抗精神病薬、ステロイドなどの薬剤がきっかけとなることがありますし、継続的な大量の糖質摂取(特にソフトドリンク)により、2型糖尿病の方でも糖尿病性ケトアシドーシスを起こすことがあるため、注意しましょう。

糖尿病性ケトアシドーシスの患者さんの20~30%が、2型糖尿病の方と言われています。

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糖尿病性ケトアシドーシスの場合、血糖値の数値はどうなりますか?

一般的には250mg/dL以上と高くなります。SGLT2阻害薬を内服中の場合、血糖値が正常であってもケトアシドーシスを起こすことがあります。

糖尿病性ケトアシドーシスでは、血糖値は通常250mg/dL以上に上昇します​。

インスリンの欠乏と拮抗ホルモン(グルカゴン、アドレナリン、コルチゾールなど)の分泌過剰のため血糖値が上昇します。

インスリンが不足すると、筋肉や脂肪細胞でのブドウ糖の取り込みが低下し、血液中のブドウ糖が増えます。

肝臓ではグルカゴンの作用により、糖新生とグリコーゲン(肝臓に蓄えられた糖)分解が亢進し、さらに血糖値が上昇します。

また、脂肪が分解されて遊離脂肪酸が増加し、肝臓でケトン体(アセト酢酸・β-ヒドロキシ酪酸)に変換され、代謝性アシドーシス(体が酸性に傾く状態)を引き起こします。

SGLT2阻害薬の使用や飢餓状態などにより「正常血糖ケトアシドーシス」が生じ、血糖値が250mg/dL未満でも重篤な状態になることがあるため、血糖値のみで判断せず、ケトン体と酸塩基バランス(体内が酸性かアルカリ性かのバランス)の評価を行います。

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糖尿病性ケトアシドーシスとケトン体の関係性を教えてください。

インスリンの欠乏により、血液中にケトン体(主にアセト酢酸とβ-ヒドロキシ酪酸)が増えます。

糖尿病性ケトアシドーシスでは、インスリンの欠乏とグルカゴンやカテコールアミンなどの増加により引き起こされ、血液中にケトン体(主にアセト酢酸とβ-ヒドロキシ酪酸)が大量に作られます。

インスリンが不足すると、脂肪が分解されて遊離脂肪酸が作られ、これが肝臓でケトン体へと変換されます。

ケトン体は強い酸性を示すため、体内の酸塩基バランスが崩れ、「代謝性アシドーシス(体が酸性に傾く状態)」を引き起こします。

ケトン体が大量に作られ体内に蓄積することが、糖尿病性ケトアシドーシスの主な病態であり、ケトン体の産生を抑えるためにインスリン投与が必要になります。

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糖尿病性ケトアシドーシスに関するガイドラインはありますか?

もっと詳しく「糖尿病性ケトアシドーシス」を知る

糖尿病性ケトアシドーシスについて、医師からのよくある質問

医師からよくある質問はありますか?

「糖尿病性ケトアシドーシス」について医師からよくある質問の例として次のようなものがあります。

  • 食欲がなく、食事量が減っていると感じますか?
  • 頭痛がありますか?あるいは頭が重いですか?
  • 最近、集中力が下がっていると感じますか?
  • 体のだるさはありますか?
  • 口の中が乾いていますか?

糖尿病性ケトアシドーシスに関連する症状としては次の症状があります

特に関連する症状

次のような症状がある方はご注意ください。

集中力が下がっている
自覚した時期
1か月以上前から
症状の程度
外出が難しいなど日常生活(買い物や散歩)に支障が出ている
症状の経過
改善も悪化もしていない
吐き気・嘔吐がある
症状の程度
1日に6回以上吐いている
自覚した時期
1か月以上前から
口の中が乾いている
症状の頻度
初めての症状である
自覚した時期
1日以内から
症状の経過
改善も悪化もしていない

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この記事の監修医師

監修医師 濵﨑 秀崇

濵﨑 秀崇 先生

はまさき医院 内科・糖尿病内科・内分泌・代謝内科

【経歴】 2002年 東京大学理学部 生物学科 卒業 2008年 広島大学医学部 医学科 卒業 2008年 国立病院機構横浜医療センター 研修医 2010年 国立国際医療研究センター病院 糖尿病内分泌代謝科 レジデント 2012年 国立国際医療研究センター国府台病院 内科 医師 2016年 自治医科大学大学院 医学系研究科 卒業 2017年 医療法人泰水会 濵﨑クリニック 医師 2022年 University of Derby MBA Global 修了 2024年 University of Manchester MRes Public Health 修了

更新日
2026/10/27
公開日
2020/09/03