気分変調症（持続性抑うつ障害）

うつ状態が慢性的に続く心の病気です。社会生活への影響があまり出ていない場合、性格ややる気の問題などと誤解されることもあります。

脳内の生理学的要因に加え、長年のストレスや性格などが複雑に絡み合って発症すると考えられています。

以前の「気分変調症」と「大うつ病性障害」を統合した新しい疾患名です。

終わりの見えない症状と、周囲から「怠け」と誤解され、理解されない孤独感からつらさを感じます。

症状の「重さ」と「期間」が違います。うつ病は抑うつ気分などさまざまな症状が2週間認められれば診断されます。気分変調症は、症状自体はうつ病よりは軽く、慢性的に続くのが特徴です。

無理に励まさず、本人のつらさを受け止め、話を聞く姿勢が大切です。ただ寄り添うことが何よりの支えになります。

慢性的で軽い気分の落ち込みが特徴です。何事も楽しめず、疲れやすく、自信が持てない状態が長く続きます。

はっきりした初期症状はなく、気づかぬうちに気分が落ち込み、不調が当たり前になってしまうことが多いようです。

解説欄をご確認いただくか、症状検索エンジン「ユビー」で質問に答えるだけでセルフチェックもできます。

抗うつ薬などを用いる「薬物療法」と、認知行動療法などの「精神療法」を組み合わせて治療を行います。

規則正しい生活とバランスの取れた食事が基本です。完璧を目指さず、自分を責めないことも大切にしましょう。

心の専門家である「精神科」や「心療内科」の受診が適切です。気軽に専門医へ相談することが大切です。

軽い気分の落ち込みが慢性的に続き、学業や人間関係など、日常生活に支障を感じたら受診の目安です。

医師が問診で症状の内容や続いている期間を詳しく聞き、国際的な診断基準に基づいて総合的に判断します。