C3腎症の場合、主にどのような治療をしますか?
ステロイドで治療されることが多いです。
C3腎症は、比較的最近に疾患概念が確立した病気であり、また、希少疾患であるために確立された治療方法はありません。
特発性膜性増殖性腎炎として、ステロイドで治療されることが多いです。
原因であるC3NeFを除去するために、血漿交換療法(血液の一部を健康な人のものに入れ替えること)を行うなども検討されていますが、寛解に至らなかったと報告されています。
リツキシマブも、腎予後を改善しなかったと報告されています。
国際的腎臓ガイドライン機構(KDIGO)が2021年に発行した糸球体疾患についてのガイドラインの中では、中等度・重度の場合にはステロイドに加えてミコフェノール酸モフェチル(MMF)を用い、無効の場合にはエクリズマブなどの免疫抑制薬を検討することが記載されています。しかし、日本ではMMFやエクリズマブはC3腎症への使用が認められていません。
なお現在、C3腎症に対する新しいお薬が日本でも開発中です。新しいお薬は高額となる可能性もありますが、C3腎症は指定難病のひとつですので、特定医療費(指定難病)受給者証をお持ちの場合は医療費助成を受けることができます。
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C3腎症の疑いがある方や治療中の方を対象に、「オンラインインタビュー」を行なっています。
公開日:
最終更新日:
虎の門病院分院 腎臓内科
大庭 悠貴 監修
(参考文献)
Pickering MC, et al. Kidney Int. 2013, 84, 1079-1089.
Kidney Disease: Improving Global Outcomes (KDIGO) Glomerular Diseases Work Group. Kidney Int. 2021, 100(4S), S1-S276.
J A McCaughan, et al. Am J Transplant. 2012, 12(4), 1046-1051.
Servais A, et al. Kidney Int. 2012,82(4),454-464.
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