肝内胆管がんの最新の治療にはどのようなものがありますか?
近年、免疫チェックポイント阻害薬を化学療法に併用する治療や、特定の遺伝子変異に有効な分子標的薬が登場しています。
肝内胆管がんの治療において、近年、新しい薬剤による治療が登場しています。具体的には、免疫チェックポイント阻害薬を化学療法に併用する方法や、腫瘍の特定の遺伝子変異を狙った分子標的薬が挙げられます。
従来、肝内胆管がんの化学療法としては、ゲムシタビン、シスプラチンという2種類の抗がん剤を点滴して行う方法が一般的でした。その2つの薬剤に加えて、デュルバルマブという新しい薬を用いて、3剤で治療を行うという選択肢が登場しました。
デュルバルマブは、免疫チェックポイント阻害薬という新しい種類の抗がん剤で、体の免疫機能を使ってがんを治療します。
3つの薬を同時に使う治療のため、体の負担があり、また免疫チェックポイント阻害薬に、特徴的な副作用も存在するため、治療の適応は年齢、持病、体力など総合的に判断します。
そのほかに、腫瘍の細胞に特定の遺伝子変異がある場合に有効な、分子標的薬という種類の薬も開発されています。胆管がんではFGFR変異や、IDH1変異を持つ患者さんに有効な分子標的薬が開発され、臨床試験が進行しています。
いずれの治療も、病変の範囲、患者さんの年齢、持病、体力などを総合的に判断し適切な治療法を選択します。
医療法人財団コンフォート コンフォート豊平クリニック 内科 消化器科
石川 翔理 監修
(参考文献)
佐々木 隆. 第4回 胆道癌のゲノム医療の最近の進歩胆道癌における遺伝子異常に基づく個別化治療の現状と課題. 胆道. 2022, 36, 649–657.
Rushbrook SM, et al. British Society of Gastroenterology guidelines for the diagnosis and management of cholangiocarcinoma. Gut. 2023, 73, 16–46.
日本肝癌研究会.肝内胆管癌診療ガイドライン 2021年版.2020,金原出版.
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