自己免疫性脳炎(自己免疫介在性脳炎・脳症)とはどのような病気ですか?
体を守る免疫が誤って脳を攻撃し、記憶や意識、心の状態などに急な異常が出る病気の総称です。
自己免疫性脳炎がどのような病気なのか、しくみと症状、患者数、代表的な病気に分けて説明します。
自己免疫性脳炎のしくみと症状
自己免疫性脳炎(自己免疫介在性脳炎・脳症)は、本来は細菌やウイルスから体を守る免疫のしくみが、誤って自分の脳を攻撃することで起こる脳炎・脳症の総称です。
多くは急に、または3ヶ月以内に症状が進み、次のような症状がみられます。
このほか、血圧や呼吸、お腹の症状などの自律神経症状や、体が勝手にねじれるような動き(ジストニア)、ふらつきなどを伴うこともあります。
症状は変動することがあり、重い場合は昏睡に至ることもあります。一方で、炎症が長引き、てんかん発作や認知機能の低下、精神症状が慢性的に続く場合もあります。
日本での患者数
日本の患者数は約900人と推定されています(厚生労働省、2016年度の調査による)。小児慢性特定疾病情報センターは約1,000名と推定しており、正確な頻度はわかっていません。
代表的な自己免疫性脳炎
自分の体を攻撃してしまう抗体(自己抗体)の種類によって、いくつかの病気に分けられます。日本で頻度が高い2大疾患は、次の2つです(厚生労働省研究班)。
- 抗NMDA受容体脳炎:患者さんの8割以上が女性です(厚生労働省)
- 抗LGI1脳炎:60歳前後の人に多いとされます
2021年4月〜2022年3月に診療を受けた患者さんを対象とした全国調査(2022年度)では、抗NMDA受容体脳炎の患者さんは約600人(推計603人)、抗LGI1脳炎の患者さんは約190人(推計186人)と推計されています(厚生労働省研究班)。
このほか、橋本脳症なども、日本で報告の多い代表的な自己免疫性脳炎のひとつです。子どもの自己免疫介在性脳炎・脳症は、小児慢性特定疾病の対象になっています。
自己免疫介在性脳炎・脳症について、特に知りたいことは何ですか?
利用規約とプライバシーポリシーに同意のうえ、もっとも当てはまる項目を選択してください。
(参考文献)
日本小児神経学会.“101 自己免疫介在性脳炎・脳症 概要”.小児慢性特定疾病情報センター.https://www.shouman.jp/disease/details/11_40_101/,(参照 2026-10-26).
厚生労働省.“自己免疫介在性脳炎・脳症”..https://www.mhlw.go.jp/content/12201000/000828398.pdf,(参照 2026-10-26).
河内 泉 ほか.“自己免疫介在性脳炎・脳症(抗NMDA受容体脳炎・抗LGI1脳炎)の診断基準・重症度分類および診療ガイドライン策定に向けた全国疫学調査”.厚生労働科学研究成果データベース.https://mhlw-grants.niph.go.jp/system/files/report_pdf/202211022A-buntan8.pdf,(参照 2026-10-26).
こちらは送信専用のフォームです。氏名やご自身の病気の詳細などの個人情報は入れないでください。
この記事をシェアする
公開日:
最終更新日:
編集・監修基準について
本記事は情報の正確性を担保するため、以下のフローを経て作成・公開されています。
Q作成
医師執筆/監修
QAレビュー
公開
やよい在宅クリニック 脳神経内科
武井 悠香子 監修
ユビー病気のQ&Aとは?
現役の医師が、患者さんの気になることや治療方法について解説しています。ご自身だけでは対処することがむずかしい具体的な対応方法や知識などを知ることができます。
病気・症状から探す医師・医療機関の方はコチラ医療AIパートナー ユビー
24時間いつでも健康の悩みを気軽にチャットで相談できるあなただけの医療AIパートナー。なんとなく不調な時や人に相談しづらい悩みがあるときも、どんな相談もOKです
