家族性高コレステロール血症で薬が効かない場合、どうしたらよいですか?
LDLアフェレーシスやPCSK9阻害薬の使用を検討します。専門医と相談し、個別に最適な治療法を決定します。
家族性高コレステロール血症(FH)で薬物療法が効果不十分な場合、以下のような対応が考えられます。
1.治療強化の選択肢
薬物療法の調整
スタチンの増量や強力なスタチンへの変更を検討します。エゼチミブなどの吸収阻害薬を併用し、効果を高めることができます。
新規治療法の検討
PCSK9阻害薬など、新しいタイプの薬剤の使用を検討します。これらは従来の薬剤で効果不十分な場合に有効な選択肢となります。
LDLアフェレーシス
薬物療法で十分な効果が得られない重症例では、体外循環によってLDLコレステロールを直接除去するLDLアフェレーシスを考慮します。
2.生活習慣の徹底
食事療法
コレステロールや飽和脂肪酸の摂取を制限し、不飽和脂肪酸を適切に摂取するなど、より厳格な食事管理を行います。
運動療法
定期的な有酸素運動を行い、HDLコレステロールの増加を促します。
3.総合的なリスク管理
他の危険因子の管理
高血圧や糖尿病、喫煙などの他の心血管リスク因子を厳格に管理します。
定期的な検査と経過観察
頸動脈エコーや心臓超音波検査などを定期的に行い、動脈硬化の進行を評価します。
家族性高コレステロール血症は遺伝性疾患であり、治療が難しい場合があります。専門医との綿密な相談のもと、個々の状況に応じた最適な治療戦略を立てることが重要です。
また、新しい治療法の開発も進んでいるため、最新の情報を確認することも大切です。
公開日:
最終更新日:
富士在宅診療所 一般内科
本間 雄貴 監修
(参考文献)
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