成長ホルモン分泌不全性低身長症の末期症状はどのようなものがありますか?
この病気に末期症状はありません。しかし治療しないと、著しい低身長や大人になってからの体調不良につながります。
切なこととして、成長ホルモン分泌不全性低身長症は、がんなどのように進行して直接命に関わる病気ではないため、医学的な意味での「末期症状」というものはありません。おそらく、「治療を受けずに長期間放置した場合、最終的にどうなるのか」というご心配かと思いますので、その点について解説します。
治療を受けずに成長期を終えた場合
最も大きな影響は、身長が伸び悩み、著しい低身長のまま成人になることです。
成人後もホルモン不足が続く場合
さらに、成人してからも成長ホルモンの不足が続く「成人成長ホルモン分泌不全症」という状態になることがあります。成長ホルモンは大人にとっても体の調子を整える重要な役割があるため、不足すると以下のような様々な影響が出ることがあります。
- 体つきの変化:筋肉が減り、お腹周りの内臓脂肪が増えやすくなる。
- 骨への影響:骨がもろくなり、将来、骨粗しょう症になるリスクが高まる。
- 生活習慣病のリスク:悪玉コレステロールが増えるなど、脂質代謝に異常が出やすくなる。
- 活力の低下:疲れやすい、気力がわかない、集中できない、気分が落ち込みやすい。
これらの長期的な影響は、子どもの頃からの適切な治療や、必要に応じて成人後も治療を続けることで、予防したり改善したりすることが可能です。
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(参考文献)
日本小児内分泌学会.“成長ホルモン分泌不全性低身長症の小児期の成長ホルモン治療から成人期の成長ホルモン治療への移行ガイドライン”..https://jspe.umin.jp/medical/files/guide110101475_2.pdf,(参照 2025-11-19).
日本内分泌学会.“間脳下垂体機能障害の診断と治療の手引き(平成 30 年度改訂)”..https://www.jstage.jst.go.jp/article/endocrine/95/S.May/951/pdf,(参照 2025-11-19).
日本小児内分泌学会.“SGA性低身長症におけるGH治療の手引き”..https://jspe.umin.jp/medical/files/SGA_guide.pdf ,(参照 2025-11-19).
Ana Beatriz Winter Tavares et al.“Growth hormone deficiency and the transition from pediatric to adult care”.National Library of Medicine.https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC9432185/,(参照 2025-11-19).
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福岡ハートネット病院、井林眼科・内科クリニック 糖尿病・内分泌科 福岡ハートネット病院 糖尿病内科部長
井林 雄太 監修
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