成長ホルモン分泌不全性低身長症
「成長ホルモン分泌不全性低身長症」とは、脳の下垂体からの成長ホルモン分泌が不足し、身長の伸びが著しく低下する病気です。年間の身長の伸びが4cm未満、成長曲線が標準より大きく下回るなどの症状がみられます。これらの兆候がある場合は、小児科や小児内分泌科を受診しましょう。
福岡ハートネット病院、井林眼科・内科クリニック 糖尿病・内分泌科 福岡ハートネット病院 糖尿病内科部長
井林 雄太 監修
受診について
検査について
診断について
病気について
年齢に比べて顔つきが幼く見えるのが特徴です。
まだ身長が伸びる可能性が残っている状態の成長ホルモン分泌不全性低身長症、ということです。
脳からの成長ホルモン分泌が不足し、身長が著しく伸び悩む病気です。注射によるホルモン補充療法で治療します。
生まれつきの脳や遺伝子の異常、脳腫瘍や頭のけが等が原因です。原因不明なこともあります。
治療で身長は伸びますが、病気の原因が治るかは人によります。
治療しない場合130~150cm程度ですが、治療の有無や遺伝で大きく変わります。
およそ4,000人から10,000人に1人の割合で発症するといわれています
遺伝が原因の場合もありますが、ほとんどは遺伝とは関係なく発症します。
身長が伸びず、大人になってから体に様々な影響が出ます。
治療を受けないと低身長のままです。成人後もホルモン不足が続くと、体や気力に影響が出ることがあります。
適切に治療すれば、寿命は一般の人と変わりません。
手続きや支援について
治療について
日本の専門学会が作成したガイドラインがあり、海外にも同様の指針があります。
不足している成長ホルモンを注射で補う「ホルモン補充療法」が中心です。
この病気だけでは保険適用外です。あごの手術が必要な場合などは対象になることがあります。
毎日の注射と規則正しい生活が基本です。定期的な通院で成長を確認しましょう。
骨の成長が止まる思春期ごろまでが目安です。その後、再評価します。
症状について
身長の伸びが悪くなるのが最も重要な症状です。顔つきが幼く見え、脂肪がつきやすいです。
身長の伸びが悪くなるのが主な初期症状です。顔が幼く見え、脂肪がつきやすいのも特徴です。
解説欄のチェック項目をご確認いただくか、症状検索エンジン「ユビー」で質問に答えるだけでセルフチェックもできます。自己判断はできません。成長記録で受診の目安となるサインを確認することが重要です。
この病気に末期症状はありません。しかし治療しないと、著しい低身長や大人になってからの体調不良につながります。
薬について
(参考文献)
ユビー病気のQ&Aとは?
現役の医師が、患者さんの気になることや治療方法について解説しています。ご自身だけでは対処することがむずかしい具体的な対応方法や知識などを知ることができます。
病気・症状から探す医師・医療機関の方はコチラ医療AIパートナー ユビー
24時間いつでも健康の悩みを気軽にチャットで相談できるあなただけの医療AIパートナー。なんとなく不調な時や人に相談しづらい悩みがあるときも、どんな相談もOKです