成長ホルモン分泌不全性低身長症は主にどのような薬で治療しますか?副作用はありますか?

遺伝子組換えヒト成長ホルモン製剤の注射で治療します。かゆみや頭痛など副作用はありますが、多くは軽度です。

成長ホルモン分泌不全性低身長症の治療は、不足している成長ホルモンを薬で補う「ホルモン補充療法」が基本です。使用する薬は、遺伝子組換え技術によって作られた「ヒト成長ホルモン製剤」です。これは体内で自然に作られる成長ホルモンとほぼ同じ構造と働きを持ち、身長の伸びを促します。治療は、ご家庭で毎日就寝前などに、ペン型の自己注射器を使って皮下注射を行います。

副作用の頻度は高くありませんが、主に以下のようなものが報告されています。

これらの副作用の多くは一時的なものであり、治療を続けるうちに改善することがほとんどです。治療中は、医師が定期的に診察や血液検査を行い、体の状態を慎重に確認しながら注射の量を調整するため、安全性は高いと考えられています。

まれに、頭蓋内圧亢進症や糖代謝への影響がみられることもありますが、専門医による管理のもと早期発見に努めながら治療が進められますので、過度な心配は不要です。気になる症状があれば、すぐに主治医に相談することが大切です。

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福岡ハートネット病院、井林眼科・内科クリニック 糖尿病・内分泌科 福岡ハートネット病院 糖尿病内科部長

井林 雄太 監修

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