不良肉芽が疑われる場合、病院を受診する目安はありますか?
創傷治癒が4週間以上停止・遷延している場合は、慢性創傷として受診が必要です。
【不良肉芽が疑われる状態】
不良肉芽とは、表面が粗造(ざらざらしている)で淡紅色あるいは暗赤色の外観を呈し、増殖力が低下した組織を指します。触れるとすぐに崩れたり出血したりする、明るい赤色や薄いピンク色の組織も、感染を伴う不良肉芽である可能性が高いです。
【受診の目安】
傷の治りが長期間(目安として4週間以上)停止したり、遅れたりしている場合は、通常の治癒メカニズムが働かない慢性創傷が疑われるため、専門的な評価が必要です。
【専門医による評価が必要な理由】
治癒が遅れる背景には、以下のような問題が隠れている可能性があります。
- 細菌による問題: 明らかな膿や強い炎症がないにもかかわらず、傷の表面で細菌が増えすぎ、治癒が妨げられている「限界保菌状態(critical colonization)」の可能性があります。この状態でも、細菌数を減らす処置(デブリードマンや抗菌剤の使用)が必要です。
- 全身的な問題: 糖尿病や低栄養、血流障害など、全身の健康状態に問題があり、傷が治りにくくなっている可能性があります。
慢性創傷の治療には、全身状態と傷の局所の状況を総合的に評価し、治療目標を設定する専門的な管理(TIMEアルゴリズムなど)が必要となるため、形成外科などの医療機関を受診してください。
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(参考文献)
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日本医科大学付属病院形成外科 形成外科
初岡 佑一 監修
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