不良肉芽の場合、日常生活で気をつけることはありますか？

【不良肉芽とは】

不良肉芽（ふりょうにくげ）とは、傷を治そうとする過程でできる肉芽組織のうち、増殖する力が弱くなったり、感染を伴ったりしている状態です。 見た目としては、表面が荒れていて（粗造）、色が薄いピンク色や暗い赤色に見えます。触れるとすぐ崩れて出血するような弱い組織は、多くが感染を伴う不良肉芽と考えられます。不良肉芽がある状態では、傷の治りが遅れたり、止まったりします。

【日常生活で気をつけること】

不良肉芽の治療では、傷の治りを妨げている原因を取り除くことが重要です。

• 傷の清潔を保つ：感染は傷の治りを妨げる最大の原因のひとつです。傷とその周囲は清潔に保ちましょう。
• 物理的な刺激や圧迫を避ける：傷に継続的に物理的な外力（圧迫など）がかかると、治るための仕組みがうまく働かなくなります。特に褥瘡（床ずれ）や足の潰瘍の場合は、傷に体重や摩擦がかからないよう注意が必要です。
• 傷の湿度を適切に管理する：傷が乾燥しすぎたり、逆に滲出液（しる）が多くて周囲の皮膚がふやけて（浸軟）しまったりするのを避け、適度な湿り気を保ちましょう。
• 全身の病気の管理：糖尿病や栄養不足、高齢、腎不全など、体全体の調子が悪いと傷の治りが遅れます。基礎疾患がある場合は、その治療をしっかり続けることが大切です。