不良肉芽が疑われる場合、何科を受診したらよいですか?
不良肉芽は、体の欠損や再建を専門とする形成外科の受診を推奨します。
【不良肉芽が示す状態】
不良肉芽とは、傷が治る過程でできる肉芽組織(新しい組織)が、表面が粗く、色が薄い、または暗い赤色になり、増殖する力が弱くなった状態を指します。不良肉芽がある場合、傷の治癒が遅れており、感染や壊死組織(死んだ組織)が残っているサインであることが多いです。
【形成外科の役割】
不良肉芽を伴う傷は、糖尿病性足潰瘍や褥瘡(じょくそう)などの治りにくい慢性創傷によく見られます。形成外科は、体表面の欠損や変形を再建し、整容性(見た目の美しさ)も考慮した治療を専門としています。
【治療の進め方】
形成外科では、まず傷を治すための土台を整える(創面環境調整)治療を行います。
- デブリードマン(壊死組織の除去): 感染源や治癒を妨げる原因となる壊死組織をメスなどで取り除くことが重要です。
- 感染/血流の評価: 慢性創傷の原因となる全身的な問題(糖尿病、血流障害など)を把握し、感染を制御することが不可欠です。
これらの管理が進み、良好な肉芽組織が得られたあと、必要に応じて人工真皮、植皮、または皮弁形成術といった手術で傷を閉鎖します。全身的な病気が複雑に絡むため、内科医や血管外科医、看護師などが連携するチーム医療で対応することが望ましいです。
不良肉芽について、特に知りたいことは何ですか?
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(参考文献)
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日本医科大学付属病院形成外科 形成外科
初岡 佑一 監修
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