過眠症で睡眠不足になることはありますか?
ありえます。夜間の睡眠が分断されて質が低下し、脳が十分に休めていない状態になるためです。
過眠症の人が「睡眠不足」になるというのは、矛盾しているように聞こえますが、実際に起こりえます。これは、睡眠の「量」と「質」が異なるためです。
過眠症、特にナルコレプシーの患者さんでは、睡眠と覚醒を切り替える脳の機能に障害があります。そのため、夜間の睡眠が不安定になり、何度も目が覚める(中途覚醒)、あるいは眠りが浅くなる傾向があります。
また、金縛り(睡眠麻痺)や、寝入りばなの鮮明で現実的な夢(入眠時幻覚)を頻繁に経験することも、深い睡眠を妨げる一因です。
このように、ベッドで横になっている時間は長くても、脳がしっかりと休息できる質の高い睡眠がとれていないため、結果として慢性的な「睡眠不足」と同じ状態に陥ってしまうのです。この質の悪い夜間睡眠が、日中の耐えがたい眠気をさらに悪化させる要因にもなります。
したがって、過眠症の治療では、日中の眠気を抑えるだけでなく、夜間の睡眠の質を改善することも重要になります。
こころの港クリニック 京橋・東京駅前 精神科・心療内科
山﨑 龍一 監修
(参考文献)
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