蛋白漏出性胃腸症の場合、主にどのような治療をしますか?
治療の柱は、原因疾患に対する治療、低タンパク血症の症状に対する治療の2つです。
蛋白漏出性胃腸症の治療の柱は2つです。
- ①原因疾患に対する治療
- ②低タンパク血症の症状に対する治療
①原因疾患に対する治療
蛋白漏出性胃腸症は、さまざまな病気によって引き起こされます。原因となる病気には、以下のものがあります。
- 胃がん、大腸がん
- 炎症性腸疾患(潰瘍性大腸炎、クローン病)
- 腸リンパ管拡張症(リンパの流れが悪くなる病気)
- 消化管アミロイドーシス(異常なタンパク質が消化管に沈着する病気)
- 膠原病(全身性エリテマトーデスなど)
- 心臓の病気(収縮性心膜炎、うっ血性心不全、フォンタン手術後など)
治療方法はそれぞれの病気によって異なります。例えば、胃がんや大腸がんであれば、ステージに応じて手術や抗がん剤治療を行います。炎症性腸疾患では、ステロイドなどの免疫抑剤を使用します。
②低タンパク血症の症状に対する治療
胃や腸の粘膜からタンパク質が失われると、以下の症状が出現します。
- 手足や顔のむくみ
- 胸水や腹水
- 免疫グロブリン(免疫の働きを持つタンパク質)が低下することによる感染症
病状に応じて、以下の対策を行います。
- 水分や電解質のバランスを整える
- タンパク質・ビタミン・微量元素の補給
- 弾性ストッキングなどによるむくみの予防
- 感染症を繰り返す場合は、免疫グロブリン補充療法や抗菌薬の予防投与
医療法人社団明世会成城内科 消化器科
重松 秀 監修
(参考文献)
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