尿道尿路上皮癌のステージIでは、どのような治療を行いますか？

ステージIの尿道に生じた尿路上皮癌では、主に外科手術が行われます。ステージIは、がんが尿道の筋層には達していないものの、粘膜より深い部位まで進行している状態です。

外科手術の方法は、患者さんの性別と、がんの場所（尿道のどの部位か）と、その悪性度によって切除範囲を変更します。下記のような治療法が検討されます。

男性の場合

陰茎を一部残して、腫瘍から数mmから2cm離れた部分の尿道まで部分的に切除する尿道部分切除を行うことがあります。
がんの発生場所と悪性度によっては、陰茎をすべて切除する手術（陰茎全摘除術）や、膀胱や前立腺も尿道と一緒に切除する手術（膀胱前立腺尿道全摘除術）、および尿路変更術を考慮されることもあります。

女性の場合

尿道が短いため、尿道を環状に切除することがあります。がんの悪性度によっては、膀胱尿道全摘除術および尿路変更術を考慮されることがあります。
状況によって放射線化学療法が行われることもあります。