尿道尿路上皮癌のステージIIでは、どのような治療を行いますか？

ステージⅡの場合は基本的に外科手術が中心となります。ステージⅡは、がんが尿道の筋層に達しているものの、筋層より深くは進行していない状態です。
　
外科手術の方法は、患者さんの性別と、がんの場所（尿道のどの部位か）とその悪性度によって、下記のような治療法を検討します。

男性の場合

陰茎は残して、尿道をほとんど切除する尿道亜全摘術を行い、陰嚢と肛門の間（会陰と呼ばれる場所）に尿の出口を作る会陰部尿道口形成を行うことがあります。
がんの発生場所と悪性度によっては、陰茎をすべて切除する陰茎全摘除術や、膀胱や前立腺も一緒に切除する膀胱前立腺尿道全摘除術および尿路変更術を考慮されることもあります。

女性の場合

尿道が短いため、尿道を残すことが難しく、尿道全摘除のうえ、膀胱瘻造設術（皮膚から膀胱までカテーテルが通るようにする手術）を行うことがあります。
がんの発生場所と悪性度によっては、膀胱尿道全摘除術および尿路変更術を考慮されることもあります。
状況によって放射線化学療法が行われることもあります。