骨粗鬆症は、どのような薬で治療しますか?

古い骨が分解されるのを防ぐ薬や、新しい骨が出来るのを促す薬などで治療します。飲み薬や注射薬があります。

解説

骨粗鬆症の治療で用いる薬の多くは、骨密度の低下を防ぐことを目的とした薬です。
薬の作用にはいくつか種類があり、以下の通りです。

骨が分解されるのを防ぐ薬

皮膚や爪と同様に、骨にも新陳代謝があります。古い骨が分解され、代わりに新しい骨が作られることで骨の良い質が保たれます。
この新陳代謝のバランスが崩れることで骨の量が減ってしまった状態が、骨粗鬆症です。
特に多いのは、加齢とともに骨の分解ばかり進むようになってしまう状態です。この分解の作用を抑える薬が、骨粗鬆症の治療でよく用いられます。
飲み薬には、1日に1回、週に1回、月に1回という飲み方の違いが薬によってあります。生活のスタイルによって使い分けされます。
注射薬にも、月に1回、半年に1回、年に1回といった使い方の違いがあります。
女性の場合、更年期が始まり女性ホルモンの骨への作用が減った際に急激に骨が分解されやすくなります。このため、骨にのみ女性ホルモンの作用をおよぼす薬というものもあります。

新しい骨が出来るのを促す薬

骨の量を増やすためには、新しい骨を作ることも重要です。
これを促す注射薬があります。毎日1回、週に1回や2回といった使用方法があります。
骨密度を上げる効果は高いものの、合計2年しか使用することが出来ないという特徴があります。

骨が分解されるのを防ぎ、新しい骨が出来るのも促す薬

骨の新陳代謝に必要なふたつの要素を同時に解決することが期待できる薬です。
骨折のリスクが非常に高い方に用いられます。
この薬は1月に1回の使用で、合計12ヶ月までしか使用できないという特徴があります。

骨の材料の補充

骨の材料の重要なものにカルシウムやリンがあります。
カルシウムが含まれている薬や、カルシウムやリンが体内で上手く使われるために重要なビタミンDやビタミンKを含む薬があります。

公開日

最終更新日

山田記念病院 整形外科 整形外科部長

濱畑 智弘 監修

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(参考文献)

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