骨髄異形成症候群で輸血したら余命・生存率は?治療しないとどうなる?初期症状は?

監修医師井上 信明小児科 / 埼玉医科大学総合医療センター

骨髄異形成症候群 (MDS)について、特に知りたいことは何ですか?

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骨髄異形成症候群 (MDS)について、気になる症状はありますか?

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骨髄異形成症候群 (MDS)には初期症状はありますか?

骨髄異形成症候群(MDS)の初期は無症状か倦怠感等軽い症状のことがあり、健診でわかることもあります。

骨髄異形成症候群(MDS)とは

骨髄異形成症候群(MDS)とは、血液をつくるもとになる細胞(造血幹細胞)に異常が起こり、正常な血液の細胞がうまくつくられなくなる病気の総称です。赤血球・白血球・血小板といった血液の成分が減少し、さまざまな症状が現れることがあります(造血器腫瘍診療ガイドライン 2023年版)。高齢の方に多い病気で、日本では年間約10,000例が診断されるとされています(がん情報サービス)。

骨髄異形成症候群(MDS)の初期症状

MDSの初期には症状がないか、あっても軽いことが多いとされています。血液中の赤血球・白血球・血小板のうち、どの成分がどの程度減少しているかによって、現れる症状が異なります。初期に見られることがある主な症状は以下のとおりです(がん情報サービス)。

  • 貧血の症状:赤血球の減少により、倦怠感(だるさ)、息切れ、動悸、顔色が悪くなるなどの症状が現れることがあります
  • 出血しやすい症状:血小板の減少により、鼻血、歯ぐきからの出血、皮膚にあざ(出血斑)ができやすくなることがあります
  • 感染しやすい症状:白血球(特に好中球)の減少により、風邪や肺炎などの感染症にかかりやすくなることがあります

これらの症状は、MDS以外の病気でも見られるため、初期の段階ではMDSと気づかれにくいことがあります。

骨髄異形成症候群(MDS)が見つかるきっかけ

MDSは初期に自覚症状がないことも多いため、健康診断や他の病気の検査で行った血液検査の異常がきっかけで発見されることがあります(がん情報サービス)。血液検査で貧血や血球の減少を指摘された場合や、上記のような症状が続く場合は、早めに医療機関への受診をご検討ください。

骨髄異形成症候群(MDS)で輸血した場合の生存率はどれくらいですか?

骨髄異形成症候群(MDS)での輸血は、生存率を改善しませんが、重症度を示す指標とされています。

骨髄異形成症候群(MDS)における輸血の役割

骨髄異形成症候群(MDS)では、骨髄で正常な血液細胞がうまくつくれなくなり、赤血球が不足して貧血が起こることがあります。輸血は、この貧血による息切れや疲れやすさといった症状を和らげるための「支持療法」にあたります。病気そのものを治す根治治療ではないため、輸血を行ったかどうかが生存率を直接左右するわけではありません(がん情報サービス)。

骨髄異形成症候群(MDS)の予後を左右するリスク分類

MDSの予後(病気の見通し)は、「IPSS-R」と呼ばれる国際的なリスク分類によって評価されます。IPSS-Rでは、血液検査の結果や骨髄中の異常な細胞の割合、染色体の異常などをもとに、5つのリスク群に分けられます。リスクが低い場合は比較的おだやかな経過をたどることが多い一方、リスクが高い場合は病気が進行しやすく、予後に大きく影響するとされています(造血器腫瘍診療ガイドライン 2023年版)。

骨髄異形成症候群(MDS)で輸血依存になると予後はどうなる?

輸血を繰り返し必要とする状態(輸血依存)は、MDSがより重症であることを示す指標のひとつとされています。また、輸血を繰り返すと体内に鉄分が過剰にたまる「鉄過剰症」が起こることがあり、血清フェリチン値が1,000ng/mLを超えると予後に悪影響を及ぼす可能性が報告されています(造血器腫瘍診療ガイドライン 2023年版)。

骨髄異形成症候群(MDS)の輸血による鉄過剰症と対策

鉄過剰症を防ぐために、低リスクのMDSで赤血球輸血に依存している場合には「鉄キレート療法」という治療が推奨されています。鉄キレート療法は体内の余分な鉄を排出する治療で、メタアナリシス(複数の研究をまとめた分析)では患者さんの予後改善が示されています(造血器腫瘍診療ガイドライン 2023年版)。

骨髄異形成症候群(MDS)の経過で気をつけること

MDSは一部の方で急性骨髄性白血病(AML)に移行することがあります。また、血球の減少が進むと感染症や出血のリスクが高まることがあります(がん情報サービス)。輸血の回数が増えてきた場合や、体調の変化を感じた場合には、早めに医療機関への受診をご検討ください。

骨髄異形成症候群(MDS)で治療しないとどうなりますか?

骨髄異形成症候群(MDS)を治療しない場合、症状の進行やリスクにより白血病に移行することがあります。

骨髄異形成症候群(MDS)とは

骨髄異形成症候群(MDS)は、血液をつくるもとになる細胞(造血幹細胞)に異常が生じ、正常な血液の細胞がうまくつくられなくなる病気の総称です。赤血球・白血球・血小板といった血液の成分が減少し、さまざまな症状を引き起こすことがあります(がん情報サービス)。

骨髄異形成症候群(MDS)を治療しない場合に起こる症状

MDSを治療せずに経過した場合、血液の成分が減少することで、以下のような症状が現れることがあります。

  • 貧血の症状:赤血球の減少により、息切れや動悸、顔色が悪くなるなどの症状が現れることがあります
  • 感染症にかかりやすくなる:白血球の減少により、細菌やウイルスなどに対する抵抗力が低下し、感染症を繰り返したり、感染症が重症化したりすることがあります
  • 出血しやすくなる:血小板の減少により、鼻血や歯ぐきからの出血、皮膚にあざができやすくなることがあります

これらの症状は、病気の進行とともに強くなる傾向があり、重症の感染症や出血は命に関わることもあるとされています(造血器腫瘍診療ガイドライン2023年版)。

骨髄異形成症候群(MDS)が急性白血病に移行するリスク

MDSの一部は、急性骨髄性白血病(AML)へ移行することがあります(がん情報サービス)。AMLに移行すると、異常な血液細胞が急速に増え、症状が短期間で悪化することがあります。白血病への移行リスクは患者さんごとに異なり、後述するリスク分類によって評価されます。

骨髄異形成症候群(MDS)のリスク分類と経過観察

MDSでは、IPSS-R(改訂国際予後スコアリングシステム)と呼ばれる方法で病気の重症度を評価します。リスクが低く無症状の場合は、すぐに積極的な治療を行わず、定期的な経過観察が選択されることもあります。
一方、リスクが高い場合は白血病への移行リスクも高まるため、早期からの治療が検討されます(造血器腫瘍診療ガイドライン2023年版)。気になる症状がある場合や、経過観察中に体調の変化を感じた場合は、早めに医療機関への受診をご検討ください。

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埼玉医科大学総合医療センター 小児科

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