バッテン病の原因は何がありますか?

バッテン病はライソゾーム関連遺伝子の変異によって起こる遺伝性疾患です。

解説

バッテン病(神経セロイドリポフスチン症)の原因は、細胞内のライソゾームという器官の機能に関わる特定の遺伝子の変異です。

私たちの体は細胞で構成されています。細胞内では、ライソゾームという器官が、細胞内の不要な物質を分解・再利用する「細胞の掃除屋」のような役割を果たしています。

バッテン病では、遺伝子の異常によりライソゾームの働きがうまくいかなくなります。

その結果、老廃物(セロイドリポフスチン)が神経細胞内に蓄積してしまい、神経が徐々に破壊され、進行性の症状を引き起こします。

これまでにCLN1からCLN14までの複数の遺伝子が関係していることがわかっており、これらの遺伝子に変異があることでバッテン病を発症します。

私たちは両親それぞれから遺伝子を受け継ぎますが、バッテン病の場合、両親の両方から1つずつ変異した遺伝子を受け継ぐことで、病気が発症します。

この遺伝形式を「常染色体劣性遺伝」と言います。つまり、両親が保因者(病気の原因となる遺伝子を持っているが発症していない)である場合に、子どもが発症するリスクがあります。

まれに常染色体優性遺伝やX連鎖性遺伝といった別の遺伝形式も報告されていますが、多くは常染色体劣性遺伝で、変異した遺伝子が親から子へ受け継がれます。

発症年齢や症状の進行具合は、関与する遺伝子のタイプによって異なります。

公開日

最終更新日

宮城県立こども病院 小児科

谷河 翠 監修

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