夕方になると眠くなるのは過眠症のせいですか？

夕方頃に眠気を感じること自体は、必ずしも病気のサインではありません。多くの人に見られる主な原因は2つ考えられます。

ひとつは、人間に備わっている「体内時計（概日リズム）」による生理的な眠気です。体内時計のリズムにより、多くの人は午後2時〜4時頃に眠気の小さなピークを迎えることが知られています。

もうひとつは、日々の睡眠不足が借金のように積み重なった「睡眠負債」です。睡眠が足りていないと、覚醒を維持する力が弱まり、一日の活動で疲労がたまってくる夕方頃に特に強い眠気を感じやすくなります。

一方、過眠症の眠気は、特定の時間帯に限定されません。午前中や重要な会議中、食事中など、通常は眠らないような状況でも場所を選ばずに現れる「耐え難い眠気」が特徴です。もし夕方だけでなく、日中の他の時間帯でも頻繁に強い眠気に襲われ、日常生活に支障が出ている場合は、過眠症や他の睡眠障害の可能性も考えられますので、専門の医療機関に相談することをおすすめします。