アトピー咳嗽の場合、主にどのような治療をしますか?
アレルギーを抑える飲み薬が主に使用されます。ステロイドの吸入薬や飲み薬が追加されることがあります。
「アトピー咳嗽」には、アレルギーを抑える薬のうち特に「ヒスタミンH₁受容体拮抗薬」に分類される薬がよく効くと言われています(60%ぐらいの患者さんで有効です)。十分な効果が得られない場合には、ステロイドの吸入や内服による治療が行われます。
発症してすぐの治療(診断)
初めてアトピー咳嗽が疑われた場合、はじめからヒスタミンH₁受容体拮抗薬による治療は始まらないことが多いです。というのも、アトピー咳嗽を診断する上でまず「気管支拡張薬」と呼ばれる薬を使用してみて、咳が改善しないことを証明する必要があるためです。
気管支拡張薬
「気管支拡張薬」は本来は主に喘息に使用する吸入薬です。アトピー咳嗽とよく似た症状を起こす「咳喘息」という病気があり、この2つの病気を見分けるためには、気管支拡張薬が効くかどうかを確認する必要があります。具体的に、アトピー咳嗽を診断するときは、
- まずは気管支拡張薬で治療を行う
- 無効であればさらにヒスタミンH₁受容体拮抗薬を使用してその効果を確認する
という流れになります。これも無効であった場合は、ステロイドの吸入薬や飲み薬を考慮するとともに、他の病気が隠れていないかを再度調べ直します。
長期的な治療・再発したとき
アトピー咳嗽では、症状が良くなれば薬をやめることができます。ただし、治療をやめると約半分の患者さんは数年以内に症状が再発するとも言われています。この場合は、ヒスタミンH₁受容体拮抗薬や吸入ステロイド薬などの薬を再開するとともに、症状が出る原因となる物質を突き止めることも重要で、咳の原因となる環境を避けることが重要となります。
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最終更新日:
京都大学医学部附属病院呼吸器内科 呼吸器内科
渡邉 アヤ 監修
(参考文献)
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