アンチトロンビンⅢ欠乏で薬が効かない場合、どうしたらよいですか?
抗凝固薬に加え、アンチトロンビンⅢ製剤の投与が行われます。
先天性アンチトロンビン欠乏症の患者さんに血栓症が発生した場合、通常はヘパリンやワルファリンといった抗凝固薬(※)で治療されます。
しかし、血栓症発症の急性期、あるいは妊娠、手術というような血栓症のリスクがある場合、不足しているアンチトロンビンを補充する目的で、アンチトロンビンⅢ製剤の投与が行われます。
特に、ヘパリンの抗凝固作用は血中のアンチトロンビン量に依存しますので、欠損症においてはヘパリンの十分な抗凝固作用は期待できず、アンチトロンビンIII製剤による補充が必要とされます。
※抗凝固薬(こうぎょうこやく):いわゆる、血液をサラサラにするお薬のこと。
公開日:
最終更新日:
兵庫医科大学病院 輸血・細胞治療センター 血液内科
山原 研一 監修
(参考文献)
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アンチトロンビンⅢ欠乏
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「アンチトロンビンⅢ欠乏」とはどのような病気ですか?
抗凝固因子アンチトロンビンの不足により、血液が固まる血栓症を引き起こし、致死的になりうる病気です。
アンチトロンビンⅢ欠乏の原因は何がありますか?
遺伝子の異常が主な原因です。
アンチトロンビンⅢ欠乏ではどのような症状がありますか?
足のむくみ・痛み・腫れといった下肢の症状や、胸痛・呼吸困難といった肺の症状などがみられます。
アンチトロンビンⅢ欠乏には初期症状はありますか?
足のむくみ・痛み・腫れといった下肢の深部静脈血栓症が初期症状となりえます。
アンチトロンビンⅢ欠乏の場合、主にどのような治療をしますか?
ヘパリン・ワルファリンといった抗凝固薬で治療されます。
アンチトロンビンⅢ欠乏が疑われる場合、何科を受診したらよいですか?
専門である血液内科を受診してください。
アンチトロンビンⅢ欠乏のセルフチェックはできますか?
解説欄のチェック項目をご確認いただくか、症状検索エンジン「ユビー」で質問に答えるだけでセルフチェックもできます。
アンチトロンビンⅢ欠乏は主にどのような薬で治療しますか?副作用はありますか?
ヘパリンやワルファリンなどの抗凝固薬で治療されます。副作用として、出血しやすくなる可能性があります。
アンチトロンビンⅢ欠乏の場合、日常生活で気を付けることはありますか?
必要に応じ、抗凝固薬を長期間内服し続け、血栓症を予防することが重要です。
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