骨髄移植におけるフルマッチ(適合)の確率はどのくらいですか?
骨髄移植のフルマッチ確率は、兄弟間で25%、親子間では約3%、非血縁者間では数百~数万分の一です。
ヒト白血球抗原(HLA)は、赤血球を除く、ほぼ体内のすべての細胞の表面に存在する特殊なタンパク質のグループで、人それぞれに構造の微妙な違いがあり、免疫システムが「自己」と「非自己」を区別するための目印として働いています。
骨髄移植や同種造血幹細胞移植を受ける患者さんとドナーの間では、HLAの不一致(ミスマッチ)が多いほど、「生着不全」や「移植片対宿主病(GVHD)」などの有害な合併症の発症率が高まることが知られており、HLAが一致しているドナーと一致していないドナーのいずれも選択できる場合には、特別な理由がなければ、HLA一致ドナーから移植を受けることが望ましいと考えられています。これを骨髄移植における適合(マッチ)といいます。
なお、それぞれの個人は、両親から6種類のHLA分子を決定する遺伝子のセット(「ハプロタイプ」)を1組ずつ受け継いでいるため、同じ父親と母親から生まれた兄弟姉妹間では、4分の1の確率でHLA遺伝子群の組み合わせが完全に一致している可能性があることになり、兄弟姉妹ドナーが存在する確率は約25%から30%です。
親子では約3%、非血縁者間では数百から数万分の一の確率でしか一致しません。
東京慈恵会医科大学 総合医科学研究センター 悪性腫瘍治療研究部 腫瘍 血液内科
村橋 睦了 監修
(参考文献)
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