水腎症の場合、主にどのような治療をしますか?
原因に合わせて、手術や薬物治療、生活指導を組み合わせた治療を行います。
原因除去が基本で、以下を組み合わせます。
- 手術・内視鏡治療
- 尿管ステント留置・腎瘻造設によるドレナージ
- 薬物療法
- 生活指導・再発予防
各種の原因に対する治療方法
尿路結石
結石が小さい場合は痛み止めを飲んでもらいつつ、水分摂取もしていただき、自然に排石するか様子を見ます。
結石がある程度大きい場合や、小さくてもしばらく排石しない場合は、すぐに手術すると尿路感染症になりやすいので、ひとまず尿管ステントというストロー状の管を腎臓から膀胱まで留置して、炎症が落ち着いた状態で経尿道的尿路結石破砕術(TUL)などの手術を行って結石を破砕・除去します。
尿管狭窄(先天異常・術後瘢痕・放射線治療後・炎症)
原因に合わせて、手術をして狭窄部位を取り除き、尿管をつなぎ合わせることや、尿管ステントを留置して定期的に入れ替えること、炎症を抑える薬物療法を行うことがあります。
腫瘍(尿路上皮癌・後腹膜腫瘍・婦人科腫瘍)
腫瘍に対する手術や薬物療法、放射線療法などを行います。治療中に腎機能を低下させないために、尿管ステントを留置することなどもあります。
妊娠(子宮による圧迫)
出産後には治るので、特に問題がなければ経過を見ます。必要なときは尿管ステントを留置することも、まれにあります。
膀胱尿管逆流
水腎症の強さによっては、自然によくなることがあります。重度の水腎症を伴う場合は、尿路感染症を繰り返すこともあり、手術が必要になることもあります。
東京大学大学院医学系研究科 泌尿器外科学 泌尿器科
秋元 隆宏 監修
(参考文献)
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