ALSの場合、進行速度はどれくらいですか?
ALSは、全身の筋肉が徐々に弱くなる病気で、症状の進行は個人差があります。
ALS(筋萎縮性側索硬化症)の進行速度は以下のように報告されています:
1. 進行速度の一般的な目安
発症から死亡、または呼吸補助(人工呼吸器)が必要となるまでの期間の中央値は32〜48ヶ月(約3〜4年)です。
ただし、症状の進行速度には個人差が大きく、数ヶ月で進行が速い場合もあれば、10年以上生存する場合もあります。
2. 進行の特徴
初発症状(例:四肢の筋力低下、構音障害)は個人によって異なり、症状は時間とともに広がります。
多くの場合、最初に症状が現れた部位から隣接する部位へ広がり、全身の筋力低下へと進行します。
3. 予後に影響する因子
進行が速くなる要因
- 高齢での発症
- 球麻痺型の発症(構音障害、嚥下障害が初期症状となる)
- 呼吸筋障害の早期出現
- 前頭側頭型認知症の合併
- 急激な体重減少
進行が遅い要因
- 若年発症
- 四肢型発症(四肢の筋力低下が初期症状となる)
4. 治療や管理の影響
現在、リルゾールやエダラボンなどの治療薬が、進行抑制効果を持つことが確認されていますが、進行を完全に止めることはできません。
早期のリハビリテーションや適切な栄養管理、呼吸管理が進行速度を遅らせる可能性があります。
ALSの進行速度は一様ではなく、患者さんごとの特徴や対応により異なります。
公開日:
最終更新日:
富士在宅診療所 一般内科
本間 雄貴 監修
(参考文献)
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「ALS」とはどのような病気ですか?
体を動かす神経が損傷していき、徐々に筋肉が弱くなり思うように動かせなくなってしまう病気です。
ALSの原因は何がありますか?
神経の損傷による病気ですが、くわしい原因はいまだ解明されていません。約5%の方は遺伝性で発症すると言われています。
ALSではどのような症状がありますか?
手足の筋力低下や、喋りにくさ・飲みこみにくさなどを感じます。また、認知症を発症することもあります。
ALSには初期症状はありますか?
手足の筋力低下を最初に感じることが多いです。
ALSの場合、主にどのような治療をしますか?
病気の進行を遅らせることを目的に薬による治療を行います。
ALSが疑われる場合、何科を受診したらよいですか?また、病院を受診する目安はありますか?
手足の筋力低下を感じたら、脳神経内科を受診しましょう。
ALSのセルフチェックはできますか?
解説欄のチェック項目をご確認いただくか、症状検索エンジン「ユビー」で質問に答えるだけでセルフチェックもできます。
ALSになりやすい人はどんな人ですか?
最も発症しやすい年齢は60~70歳代で、性別では男性のほうがややなりやすいです。
筋肉が衰える病気では、どのような初期症状が現れますか?
衰える筋肉によって異なります。例えば、手足の力が入らない、喋りにくい、飲み込みにくい、呼吸が苦しいなどがあります。
ALSでは寿命はどれくらいですか?
発症後3〜4年の寿命が多いといわれていますが、医療の進歩により少しずつ延びています。
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