心臓弁膜症

公開日

最終更新日

心臓弁膜症の場合、主にどのような治療をしますか?

おだかクリニック 循環器内科 副院長

小鷹 悠二 監修

薬で症状を緩和する治療や、手術やカテーテル治療による治療が行われます。

解説

弁の障害が生じた原因、重症度、合併症、患者さんの全身状態(年齢や身体機能、体力など)などによって治療内容は異なります。
基本的には薬による治療、外科手術、カテーテル治療が選択肢となります。また、心臓弁膜症の原因となっている別の病気がある場合はその治療も同時に行います。

薬による治療

心不全に対する治療や、原因となる高血圧などの病気に対して薬剤の使用を行います。
高齢者などで根治的な手術が難しい場合は、苦しさなどの症状を和らげる治療を行うこともあります。

外科治療

弁の狭窄・血液の逆流が重度であったり、症状が強い場合には、弁の形を修正したり、弁を交換したりする手術を行います。
胸を切って手術を行うため、体にかかる負担が大きく、手術に耐えられるような若い方、体力がある方に行います。

カテーテル治療

足の付け根の血管から、カテーテルという管を心臓内に入れて治療を行います。
胸を大きく切らずに行うため、体の負担が少なく、高齢者でも手術を実施できることがあります。

おすすめのQ&A

大動脈弁狭窄症が手術適用かどうか知りたいです。

最近、心臓弁膜症と診断されました。さらに、高コレステロールの治療も受けています。以下の状況についてご相談させていただきます。 数年前に二尖弁と診断され、年に一度心臓外科を受診していました。しかし、具体的な病名はわからず、毎年同じ時期に予約を取って受診するように言われていました。その間、強歩や少しの坂でも息切れがし、身体が非常に疲れやすく、長年にわたり体がふらつく状態が続いていました。 最近、近くの内科で心臓エコーを撮ったところ、大動脈弁狭窄症と診断されました。その後、総合病院で心臓CTとエコーを撮りましたが、問題なしとの診断を受け、内科での受診を続けています。しかし、再度内科で心臓エコーを撮ったところ、手術が必要な一歩手前の状態と言われました。症状が進行しているのではないかと心配しています。 もう直ぐ80歳です。手術が適用されるかどうかを知りたいです。今後どのように対処すれば良いのか、病状が進行しないか心配です。どうかアドバイスをいただけると助かります。

質問者のイラスト

70代 / 女性

ご相談ありがとうございます。

どうすべきかについて

まず、息切れなどの症状がでてきており、心臓に元々病気があることを考えると心不全などの可能性がありますので、近くの内科あるいは総合病院で、弁膜症がすすんでいないか、心不全になっていないか、ほかの病気が出現していないかを診てもらうとよいでしょう。

大動脈弁狭窄症は心臓超音波でフォローアップをしましょう

大動脈弁狭窄症が手術適応となるのは、重症な場合になります。

重症かどうかは、基本的には心臓超音波検査の結果によって決まります。

また、大動脈弁狭窄症を手術するのか、あるいはカテーテルでの治療を行うのか、などは他の病気の状態や、体力などをみながら手術医が検討します。

(早歩きなどされてるとのことですから体力はありそうには思いますが)

近くの内科や総合病院いずれでも、心臓超音波でフォローアップすることが重要です。

ご症状については心臓や肺の病気の可能性があります

少しの坂で息切れする、ふらつく、などですと、以下のような病気の可能性が考えられます。

大動脈弁狭窄症の進行の可能性

ご指摘のように大動脈弁狭窄症が進行することで症状がでることがあります。ひどい場合には、意識を失うこともあります。

心不全の可能性

大動脈弁狭窄症を原因として心臓に負担がかかり、うまく心臓が機能を果たせずに心不全となることがあります。息切れ、むくみ、おしっこの量の減少などの症状がでます。

そのほかの病気の可能性

肺の病気によって息切れがでることもあります。咳や痰などを伴うことがあります。

まとめ

まずは、症状がでてきており、受診をした上で心臓の検査やほかの病気について調べてもらうようにしましょう。

大動脈弁狭窄症が進行しているのか、手術適応なのかは、心臓超音波などの検査所見などによります。(もしこちら画像など共有可能でしたら、コメント可能です)

心臓超音波で前回とどのように変化しているかなども確認してもらうようにしましょう。

医師の回答を見る

関連するQ&A
関連する病気と症状

(参考文献)

こちらの記事は参考になりましたか?
よろしければ、ご意見・ご感想をお寄せください。

こちらは送信専用のフォームです。氏名やご自身の病気の詳細などの個人情報は入れないでください。

この記事をシェアする

他に気になることを調べたい方は

初めての方へ

ユビー病気のQ&Aとは?

現役の医師が、患者さんの気になることや治療方法について解説しています。ご自身だけでは対処することがむずかしい具体的な対応方法や知識などを知ることができます。

病気・症状から探す医師・医療機関の方はコチラ
無料で症状を調べる
症状を調べる

症状検索エンジン「ユビー」

体調に不安がある、医療機関への受診を考えている方向けに、20〜30問程度の質問に答えることで、あなたに関連性のある病名や、適切な受診先を無料で調べられます。

さっそく調べる
医療機関を探す
医療機関を探す

お近くの病院をお探しの方へ

「受診科が分からない」「どの医療機関に行ったらいいか分からない」といった悩みは、ユビーの病院検索が便利です。近所の病院も探せるので、ぜひご利用ください。

病院を探す
治療法を調べる
治療法を調べる

治療案内ユビー

自身の治療情報を登録することで、治療の選択肢や使っている薬についてなど、あなたの参考になりそうな治療情報を調べられる機能です。

さっそく調べる
薬について調べる
薬について調べる

おくすりアシスタント

病気の治療に使われる薬を比較しながら、効能や副作用、気をつけることを確認できる機能です。※対応しているお薬は、処方薬(医療用医薬品)のみ

さっそく調べる

サービスの目的と位置付け

ユビー病気のQ&Aは、情報提供を目的としたサービスのため、医師・医療従事者等による情報提供は診療行為ではありません。
診療を必要とする場合は、医師・医療機関にご相談ください。
当サービスは、信頼性および正確な情報発信に努めますが、内容を完全に保証するものではありません。
情報に誤りがある場合は、こちらからご連絡をお願いいたします。