心肥大（心臓肥大）が疑われる場合、病院を受診する目安はありますか？

症状がなくても、健診で心臓の異常を指摘された場合や、動悸、息切れ、失神などの症状が出た場合が受診の目安となります。

心臓の筋肉の壁が厚くなる心肥大（肥大型心筋症など）は、病気の初期にはほとんど自覚症状がないことが多いです。そのため、次のようなきっかけで異常が見つかった場合や、症状が出た場合は、心臓と血管の専門家である「循環器内科」を受診する目安となります。

1. 症状がなくても受診が必要な場合

学校や職場の健康診断などで、次のような異常を指摘された場合は、症状がなくても精密検査が必要です。

• 心臓の雑音（心雑音）
• 心電図の異常

2. 症状が出た場合

心肥大が進行すると心臓の働きが悪くなり、次のような症状が出ることがあります。

• 運動をした時の息切れや胸の圧迫感
• 不整脈による動悸やめまい
• 立ちくらみ、目の前が暗くなる感じ

特に注意すべき重篤な症状

• 失神（気を失うこと）：重い不整脈や、脳へ送られる血液が一時的に不足したサインである可能性があり、突然死につながる前の重要な症状です。失神を経験した場合は、すぐに精密検査（入院精査）を受ける必要があります。

また、自分自身に症状がなくても、家族の中に心肥大による突然死をされた方がいる場合は、厳密な管理が必要な危険因子となるため、医師に相談してください。