心肥大（心臓肥大）で薬が効かない場合、どうしたらよいですか？

原因となる病気によっては、突然死の予防のための植え込み型の機械や、心臓の厚い筋肉を減らす手術を検討します。

心肥大の原因となる疾患のうち、肥大型心筋症などでは、薬による治療を最大限行っても症状が改善しない場合や、突然死のリスクが高いと判断された場合は、以下の治療が検討されることもあります。

1. 突然死を予防するための機械の植え込み

命に関わる不整脈を起こすリスクが高いと判断された場合、体内に「植え込み型除細動器（ICD）」という機械を植え込みます。これは、危険な不整脈が起きた際に電気ショックを与えて、心臓の働きを正常に戻すための装置です。

2. 心臓の筋肉を減らす治療

• 外科的心筋切除術：外科手術で、厚くなった心臓の筋肉の一部を切り取り、血液の通り道を広げます。
• 経皮的中隔心筋焼灼術：カテーテル（細い管）を使い、厚くなった心臓の筋肉の一部を意図的に壊死させ、通り道を広げます。

また、心肥大が進行して心臓の機能が著しく低下し、他の治療では改善が難しい「難治性心不全」の状態になった場合は、最終的な治療選択肢として「心臓移植」が検討されます。