肉腫の症状は?肉腫(滑膜肉腫、類上皮肉腫、悪性線維性組織球腫瘍など)

監修医師濱畑 智弘山田記念病院 整形外科

更新日
2026/10/27
公開日
2020/09/03

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肉腫とは

骨や神経、筋といった軟部組織にできる悪性腫瘍の総称です。肉腫が生じる頻度は少なく、全悪性腫瘍(がん)の約1%とされます。

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肉腫の原因

「肉腫」の原因やなりやすい人の特徴には、何がありますか?

多くは原因不明ですが、遺伝的要因、過去の放射線治療歴、特定の化学物質への曝露などがリスク因子とされています。

肉腫(サルコーマ)は100種類以上に分類され、明確な原因は不明なことが多いですが、いくつかのリスク因子が知られています。

  • 遺伝的要因:Li-Fraumeni症候群、神経線維腫症1型、網膜芽細胞腫の既往などがあるとリスクが上昇します。
  • 放射線治療歴:他のがん治療で照射を受けた部位に、数年〜数十年後に二次性肉腫が発生することがあります。
  • 化学物質への曝露:塩化ビニル、ダイオキシン、一部の除草剤などの長期曝露がリスクとなる可能性があります。
  • リンパ浮腫:慢性的なリンパうっ滞部位に血管肉腫が発生することがあります。

生活習慣との直接的関連は明らかではありませんが、発症年齢は小児から高齢者まで幅広く見られます。

さらに詳しく:「肉腫」の原因やなりやすい人の特徴には、何がありますか?監修医師栗原 信吾北水会記念病院 整形外科
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肉腫の検査・診断

肉腫のセルフチェックはできますか?

解説欄のチェック項目をご確認いただくか、症状検索エンジン「ユビー」で質問に答えるだけでセルフチェックもできます。

肉腫の確定診断には、医療機関でのMRIや生検(組織の一部を採取して調べる検査)などが必要ですが、以下のようなセルフチェックで、肉腫の可能性を評価することはできます。

  • 体に原因不明のしこりや腫れがあるか
  • しこりが最近、数週間〜数ヶ月の単位で大きくなってきていないか
  • しこりの大きさが5cm以上あるか(ゴルフボール大が目安)
  • しこりの部分に持続的な痛みや、圧迫されるような感覚があるか

これらの兆候がひとつでもある場合、特にしこりが大きい、または急速に成長している場合は肉腫の可能性も考慮し、自己判断で放置せず、整形外科などの専門医を受診してください。痛みのない小さなしこりでも悪性の可能性は否定できないため、気になる場合は医療機関で評価を受けることが最も安全です。

また、症状検索エンジン「ユビー」などで質問に沿って回答を進めるだけで、肉腫の可能性についてのリスクチェックができます。受診の目安としてご活用ください。

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骨肉腫と診断された場合、余命はどれくらいですか?

骨肉腫の見通しは、がんがどこまで広がっているかによって大きく変わります。

骨肉腫の余命は、診断時に がんが他の場所に広がっているかどうか(転移の有無)で大きく異なります。ここで紹介するのはあくまで統計的な数字で、個々の患者さんの経過を決めるものではありません。

転移がない場合(限局性骨肉腫)

がんが最初にできた骨にとどまっている場合には、手術と抗がん剤治療を組み合わせることで、 5年後に生存している人の割合は、おおよそ60〜70%と報告されています。

転移がある場合(転移性骨肉腫)

診断時にすでに肺などへ広がっている場合には、治療が難しくなり、5年生存率は20〜30%程度にとどまるとされています。

その他にも、腫瘍の発生部位(手足か骨盤などの体幹か)、年齢、抗がん剤への反応のよさなども、見通しに影響します。

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肉腫の治療・対処法

肉腫(滑膜肉腫、類上皮肉腫、悪性線維性組織球腫瘍など)への対処法は?

肉腫は症例数が少ないにも関わらず種類が多いため、診断に難渋することがあります。専門病院での診療を受けましょう。

肉腫のステージIIIでは、どのような治療を行いますか?

腫瘍が大きく悪性度も高い状態で、外科手術、化学療法、放射線療法を組み合わせた集学的治療が標準です。

ステージIIIの肉腫は、遠隔転移はないものの、腫瘍が大きく(多くは5cm超)、かつ悪性度も高い状態を指します(分類法によっては、所属リンパ節転移を含む場合もあります)。

このステージは、局所での再発リスクと、目に見えない微小な転移が全身に広がっているリスクが、ともに非常に高い状態です。そのため、治療は外科手術、化学療法、放射線療法を組み合わせた強力な「集学的治療」が必須となります。

治療の基本となる「広範切除術」に加え、全身に潜むがん細胞を叩くための「化学療法」と、手術部位の再発を抑えるための「放射線療法」が重要な役割を果たします。

多くの場合、手術の前後にこれらの治療が行われます。例えば、術前に化学療法を行い、手術で腫瘍を切除し、さらに術後に化学療法や放射線療法を追加するといった治療計画が立てられます。

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肉腫のステージIでは、どのような治療を行いますか?

腫瘍を完全に取り除く外科手術が基本で、状況により放射線療法を追加します。

ステージIの肉腫は、腫瘍が小さく、悪性度が低く、リンパ節や他の臓器への転移がない初期の状態です。この段階での標準的な治療は、腫瘍を完全に取り除く「外科手術」です。

手術では、腫瘍細胞を残さないように、腫瘍そのものだけでなく、周囲の正常な組織も一緒に含めて広範囲に切除する「広範切除術」が標準となります。

手術で腫瘍を完全に取りきることができれば、ステージIの肉腫は治癒する可能性が非常に高いです。通常、このステージでは化学療法(抗がん剤治療)は行われません。ただし、手術で切除した断端(切り口)にがん細胞が残存している可能性がある場合や、解剖学的に十分なマージン(安全域)が確保できなかった場合には、局所的な再発を防ぐ目的で、術後に「放射線療法」を追加することがあります。

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受診の目安・何科を受診するべきか

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肉腫に関連するその他の質問

太もものしこりはがんですか?

ほとんどは脂肪腫などの良性腫瘍ですが、悪性のがんや肉腫の可能性も否定できません。

ほとんどは脂肪腫などの良性腫瘍ですが、悪性の肉腫の可能性も否定できません。自己判断せず受診してください。

太ももにできるしこりの原因として最も多いのは、脂肪細胞のかたまりである「脂肪腫」という良性腫瘍です。その他にも、粉瘤(アテローム)や血管腫など、さまざまな良性のできものが考えられます。

しかし、悪性腫瘍である「軟部肉腫」が太ももに発生することもあります。軟部肉腫は手足に発生することが多く、特に大腿は好発部位のひとつです。

良性か悪性かを見分けるための絶対的な基準はありませんが、一般的に以下のような特徴がある場合には、注意が必要とされています。

  • 大きさが5cm以上である
  • 最近になって急速に大きくなってきた
  • 体の深い部分にあるように感じる
  • 痛みを伴う
  • 硬さを感じる

見た目や触診だけでは正確な診断はできません。気になるしこりがある場合は「どうせ良性だろう」と放置せず、整形外科を受診し、MRIなどの精密検査を受けることが重要です。

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肉腫にも、良性の腫瘍はありますか?

「肉腫」は悪性腫瘍を指す言葉です。同じ組織から発生する良性の腫瘍は「脂肪腫」や「平滑筋腫」などと呼ばれます。

医学用語として、「肉腫(sarcoma)」という言葉は、骨や軟部組織(筋肉、脂肪、血管、神経など)から発生する「悪性」の腫瘍のみを指します。したがって、「良性の肉腫」というものは存在しません。

一方で、肉腫が発生するのと同じ種類の組織からできる「良性」の腫瘍は数多く存在します。例えば、脂肪組織からできる良性の腫瘍は「脂肪腫」、悪性の腫瘍は「脂肪肉腫」と呼ばれます。同様に、平滑筋からできる良性のものは「平滑筋腫」(子宮筋腫が代表的)、悪性のものは「平滑筋肉腫」です。

つまり、良性か悪性かによって明確に病名が区別されており、「肉腫」という名前がつくものは、すべて悪性腫瘍ということになります。

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肉腫と軟部腫瘍の違いについて教えてください。

軟部腫瘍は軟部組織にできる腫瘍の総称で、良性も悪性も含まれます。肉腫はその中の悪性腫瘍を指します。

この2つの言葉の関係を理解するには、まず「軟部組織」が何かを知る必要があります。「軟部組織」とは、骨格や内臓(実質臓器)を除いた、体を支持したり結合したりする組織の総称で、具体的には筋肉、脂肪、血管、神経、線維組織などが含まれます。

軟部腫瘍

この「軟部組織」に発生する腫瘍(できもの)をすべて含んだ、非常に広い概念の言葉です。軟部腫瘍には、命に影響のない「良性腫瘍」と、命を脅かす「悪性腫瘍」の両方が含まれます。実際には、軟部腫瘍のほとんどは「脂肪腫」などの良性腫瘍です。

肉腫(軟部肉腫)

上記の「軟部腫瘍」のうち、「悪性」のものだけを指す言葉です。 つまり、「軟部腫瘍」という大きなグループの中に、「軟部肉腫」という悪性のサブグループが存在する、という関係になります。

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肉腫について、医師からのよくある質問

医師からよくある質問はありますか?

「肉腫(滑膜肉腫、類上皮肉腫、悪性線維性組織球腫瘍など)」について医師からよくある質問の例として次のようなものがあります。

  • 皮ふにコブ状のものがある、または触れますか?

肉腫に関連する症状としては次の症状があります

最新のガイドライン・医療水準を取り込んだデータベースを元に関連する病気・症状を表示しています。

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この記事の監修医師

監修医師 濱畑 智弘

濱畑 智弘 先生

山田記念病院 整形外科

慈恵医大を卒業。 浅ノ川総合病院、厚生中央病院を経て2021年4月より浅草病院 整形外科に勤務。 整形外科一般および人工関節置換術を専門とする。 より広い視点で医療を捉えなおすことが出来るように2020年4月より立教大学ビジネスデザイン研究科に入学、2022年3月に卒業しMBA取得。

更新日
2026/10/27
公開日
2020/09/03