特発性血小板減少性紫斑病（ITP）によって血小板が減少するとどうなりますか？
出血が止まりにくくなり、点状出血や紫斑が生じ、重症では消化管出血や脳出血が起こります。
血小板は、出血を止める働きを持つ大切な血液成分なので、数が減ると出血が止まりにくくなります。皮膚に赤や紫の小さな点状出血や大きなあざ（紫斑）ができ、鼻血や歯ぐきからの出血、月経過多なども見られます。重症になると消化管からの出血や、まれに脳出血が起こる危険もあります。
一方で、関節内の出血はほとんど起きません。血小板数が2〜3万/µLを下回ると出血症状が出やすく、1万/µL以下では生命に関わる合併症のリスクが高まります。そのため、特発性血小板減少性紫斑病（ITP）では、血小板数を安全な範囲に保つことが治療の中心になります。
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東京慈恵会医科大学 総合医科学研究センター 悪性腫瘍治療研究部 腫瘍 血液内科
村橋 睦了 監修
(参考文献)
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