特発性血小板減少性紫斑病(ITP)は主にどのような薬で治療しますか?副作用はありますか?
第一選択薬はステロイドになります。成人の場合、関連が指摘されているピロリ菌の除菌が行われます。
成人ITPの場合、まずは関連が指摘されているピロリ菌感染の有無を評価し、陽性であれば除菌することにより、除菌成功例の50~70%で血小板数の増加が得られます。
ピロリ菌の除菌やその副作用については、「ヘリコバクター・ピロリ菌感染症の場合、主にどのような治療をしますか?」を参照ください。
ITPの全般の治療法は、出血症状や血小板数をもとに決定されますが、治療の第一選択(ファーストライン治療)は血小板を破壊する原因となる抗体の産生を抑制するために、副腎皮質ステロイドを用います。
ステロイドによる副作用は多岐にわたり、主にステロイドの作用過剰に伴う症状になります、詳細は、「プレドニゾロン錠5mg「VTRS」の薬剤情報・副作用」をご参照ください。
第二選択(セカンドライン治療)として、血小板を生み出す巨核球や造血幹細胞に対し、その成熟を促し、血小板産生を亢進させるトロンボポエチン受容体作動薬(TPO-RA)、B細胞を減少させ、抗体の産生を低下させるリツキシマブ、抗血小板抗体が結合した血小板を破壊する脾臓を摘出する脾摘が推奨されています。
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最終更新日:
兵庫医科大学病院 輸血・細胞治療センター 血液内科
山原 研一 監修
(参考文献)
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特発性血小板減少性紫斑病(ITP)
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「特発性血小板減少性紫斑病(ITP)」とはどのような病気ですか?
血小板に対する自己抗体により血小板が破壊され、減少する自己免疫疾患であり、出血症状が特徴です。
特発性血小板減少性紫斑病(ITP)の原因は何がありますか?
血小板に対する自己抗体が産生され、血小板の破壊が亢進し、同時に産生も抑制される自己免疫疾患です。
特発性血小板減少性紫斑病(ITP)ではどのような症状がありますか?
血小板減少に伴い、主として点状出血や紫斑とよばれる皮下出血を中心とした出血症状を認めます。
特発性血小板減少性紫斑病(ITP)には初期症状はありますか?
初期症状として、血小板減少による点状出血や紫斑とよばれる皮下出血を認めます。
特発性血小板減少性紫斑病(ITP)の場合、主にどのような治療をしますか?
出血症状やその原因である血小板数の減少を根拠に、ステロイドをはじめとする治療法を決定していきます。
特発性血小板減少性紫斑病(ITP)が疑われる場合、何科を受診したらよいですか?
特発性血小板減少性紫斑病を疑った場合、血液内科を受診することをおすすめいたします。
特発性血小板減少性紫斑病(ITP)が疑われる場合、病院を受診する目安はありますか?
ITPが疑われ出血症状を伴う場合、まず医療機関を受診して、医師の指示を仰いでください。
特発性血小板減少性紫斑病(ITP)のセルフチェックはできますか?
以下のチェック項目を確認または症状検索エンジン「ユビー」で質問に答えることでセルフチェック可能です。
特発性血小板減少性紫斑病(ITP)で薬が効かない場合、どうしたらよいですか?
ファーストライン・セカンドライン治療が無効の場合、免疫抑制剤などさまざまな薬を使用することがあります。
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