特発性血小板減少性紫斑病(ITP)
「特発性血小板減少性紫斑病(ITP)」とは、血小板に対する自己抗体が産生され、血小板が破壊されることで血小板数が減少する自己免疫疾患です。症状として皮下出血や鼻出血が見られます。出血症状がある場合や血小板数が低下している場合は、血液内科を受診しましょう。
東日本橋内科クリニック 一般内科 循環器内科 院長
白石 達也 監修
病気について
血小板に対する自己抗体により血小板が破壊され、減少する自己免疫疾患であり、出血症状が特徴です。
血小板に対する自己抗体が産生され、血小板の破壊が亢進し、同時に産生も抑制される自己免疫疾患です。
特発性血小板減少性紫斑病の発症原因において、ストレスの関与は不明です。
さまざまな病気を抱える高齢者の場合、出血傾向につながる薬の服用や他の医療機関受診に注意が必要です。
小児は完治しやすいとされますが、成人は慢性化が多い傾向にあります。
まれですが、重度の血小板減少により、脳出血などの重大な出血が起こった場合、死亡に至るリスクがあります。
小児では、多くの場合ウイルス感染をきっかけに、急性のITPが発症することが知られています。
特発性血小板減少性紫斑病(ITP)は、日本において厚生労働省が指定する指定難病のひとつです。
出血が止まりにくくなり、点状出血や紫斑が生じ、重症では消化管出血や脳出血が起こります。
ITPは小児は男女差少なく、成人では若い女性に多い病気です。
ITPは血小板減少が紫斑の原因であり、単純性紫斑は血管壁の障害により紫斑が生じています。
特発性血小板減少性紫斑病と免疫性血小板減少症は同じ病気で、近年は後者に名称が統一されています。
特発性血小板減少性紫斑病(ITP)とアレルギー性紫斑病は無関係で、原因や症状が異なる別の病気です。
ITPの寿命は治療進歩により一般の方の寿命と大きく変わりませんが、やや短いと考えられています。
ITPに似た病気は血栓性血小板減少性紫斑病(TTP)や薬剤性、自己免疫疾患による血小板減少などです。
はい、ITPは可能性のある疾患のひとつに挙げられ、血液検査が必要です。
ITPでは、接種後に一時的に血小板が減ることがありますが、多くは安全に接種可能です。
ITPは血小板減少により出血しやすい病気で、突発性血栓症は血管が詰まる病気です。
ITPは血小板数と出血症状でステージI〜Vに分類され、ステージII以上が治療対象です。
どちらも血小板減少により紫斑が出現しますが、白血病は白血球と赤血球の異常も伴う点が大きく異なります。
ITPでは掻いただけでも出血しやすく、あざのような紫斑ができます。
はい、ITPは再発することがありますが、新しい治療で長期的な安定も可能です。
外傷や出血リスクの高い作業は避け、事務作業など安全な職種を選び、感染予防にも注意が必要です。
症状について
血小板減少に伴い、主として点状出血や紫斑とよばれる皮下出血を中心とした出血症状を認めます。
初期症状として、血小板減少による点状出血や紫斑とよばれる皮下出血を認めます。
以下のチェック項目を確認または症状検索エンジン「ユビー」で質問に答えることでセルフチェック可能です。
ITPに伴う出血は貧血を生じ、疲れやすくなります。また、病気に対するストレスも疲れの原因になります。
紫斑は血管外への赤血球の漏出によって生じる紫色の斑点であり、内出血は血管が破れることで生じます。
ITPの点状出血は赤紫の小斑点で、画像は医療機関の説明資料やインターネット検索で見ることができます。
ITPの皮下出血斑は大小さまざまで、赤紫色で押しても消えず、打撲がなくても出現することが特徴です。
血小板数が3万/µL以上に回復すれば、数日~数週間で点状出血は自然に消えていきます。
線状の内出血はITPではまれで、多くは掻き傷など外的刺激によるものと考えられます。
ITPでは血小板減少によって皮下出血が多発するため、皮膚が紫色に見えます。
はい、ITPでは口の中に点状出血や歯ぐきからの出血などの症状が出現します。
ITPの末期では脳出血や消化管出血、肺出血など致命的な大出血が起こることがあります。
治療について
出血症状やその原因である血小板数の減少を根拠に、ステロイドをはじめとする治療法を決定していきます。
出血やあざなどに気を付けながら、激しい運動は控えるようにしましょう。
ITPにおける点状出血は血小板を増やす治療によって改善し、自然に消えていきます。
はい、ITPでは緊急時に血小板輸血を行いますが、効果は一時的です。
いいえ、ITPでも血小板を事前に増やせば、安全に手術を行うことができます。
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