腎性貧血のガイドラインはありますか?
ガイドラインはありますが作られてから時間が経過しており、改定が待たれるところです。
日本透析医学会が2015年に「慢性腎臓病患者における腎性貧血治療のガイドライン」を発行しています。現在もこのガイドラインに基づいて治療が行われています。
しかし、以後、腎性貧血治療は大きく変化してきました。特に2019年にHIF-PH阻害薬であるロキサデュスタットが承認され、現在までに5種類のHIF-PH阻害薬が使えるようになりました。
また、それぞれの有効性や安全性についての知見が蓄積されてきました。
それらの知見は、2020年にHIF-PH阻害薬の適正使用に関する推奨の中で報告されたり、日本腎臓学会からは2023年にCKD診療ガイドラインが改定され、その中で腎性貧血についての章立てがなされ、Hbの目標値について言及されています。
2015年から時間が経過しているので、ガイドラインの改定が待たれます。しかし、ガイドラインの作成のためには数多くの論文の抽出と評価・選別、それに基づいた推奨文の作成と、非常に多くの手順を要するため、改定には時間がかかります。
このガイドラインも前の版は2008年で、7年越しの改定でした。得られた知見も多いので、より時間を要すると思われます。
ガイドラインをベースに、その都度新しく得られた知見に基づいて、そして何よりも個々の患者さんの状態に応じて、診療にあたっているというのが現状です。
公開日:
最終更新日:
虎の門病院分院 腎臓内科
大庭 悠貴 監修
(参考文献)
PDF.js viewer.https://jsn.or.jp/medic/guideline/pdf/guide/viewer.html?file=001-294.pdf(参照 2024-10-08)
日本透析医学会.“2015年版日本透析医学会 慢性腎臓病患者における腎性貧血治療のガイドライン”.日本透析医学会.https://www.jstage.jst.go.jp/article/jsdt/49/2/49_89/_pdf/-char/ja,(参照 2024-10-08).
日本腎臓学会.“日本腎臓学会 HIF-PH阻害薬適正使用に関するrecommendation”.日本腎臓学会.https://jsn.or.jp/data/HIF-PH_recommendation.pdf,(参照 2024-10-08).
Minds診療ガイドライン作成マニュアル編集委員会.診療ガイドラインの定義.Mindsガイドラインライブラリ,https://minds.jcqhc.or.jp/cpg/about-cpg/definition/(参照 2024-10-08)
こちらは送信専用のフォームです。氏名やご自身の病気の詳細などの個人情報は入れないでください。
この記事をシェアする
治療が必要な患者様へのお願い
腎性貧血
の方は説明を必ずお読みください
こちらのQRコードを
スマーフォンのカメラで読み取ってください
QRコードを読み取るだけ 非接触で安心
一問一答なので 読むのが簡単
どんな治療をするべきか 納得して取り組める
ユビー病気のQ&Aとは?
現役の医師が、患者さんの気になることや治療方法について解説しています。ご自身だけでは対処することがむずかしい具体的な対応方法や知識などを知ることができます。
病気・症状から探す医師・医療機関の方はコチラサービスの目的と位置付け
ユビー病気のQ&Aは、情報提供を目的としたサービスのため、医師・医療従事者等による情報提供は診療行為ではありません。
診療を必要とする場合は、医師・医療機関にご相談ください。
当サービスは、信頼性および正確な情報発信に努めますが、内容を完全に保証するものではありません。
情報に誤りがある場合は、こちらからご連絡をお願いいたします。