特発性血小板減少性紫斑病(ITP)の寿命はどれくらいですか?
ITPの寿命は治療進歩により一般の方の寿命と大きく変わりませんが、やや短いと考えられています。
ITPは、かつて重度の出血のため、命に関わる病気と考えられていましたが、現在は治療法が進歩し、寿命自体は一般の人と大きな差がないとされています。
寿命が問題にされるのは、治癒に至らず、慢性的に治療を継続する必要のある慢性型で、「成人ITP」に多く見られます。最近のデンマークの研究では、ITP患者グループ(1,762例、平均年齢58歳:33~73歳) と同年代・同性・同地域の人たち(69,684例、平均年齢57歳:36~73歳)の生存率を比較して、「ITPの患者さんがどの程度寿命が短いか」を評価しています(2023年)。
この論文では、ITPグループの5年生存率が77%に対して、比較対照グループは89%でした。また、生存期間中央値はITPグループ22.1年に対して、比較対照グループは27.2年と示されています。このように、適切な治療と出血・感染対策で多くは長期生活が可能ですが、一般の方より死亡リスクはやや高い、という報告もあります。
大切なのは「出血によるリスク管理」と考えられており、血小板が2〜3万/µL以上あれば致命的な出血はまれで、生活に大きな制限もありません。ただし、高齢者や合併症がある人では、頭蓋内出血や消化管出血の危険が高いため注意が必要です。再発や慢性化する例もありますが、多くは薬でコントロール可能です。
このようにITPの多くは「命に直結する病気」ではなく、「出血を予防しながら長期に共存できる病気」と考えられています。
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東京慈恵会医科大学 総合医科学研究センター 悪性腫瘍治療研究部 腫瘍 血液内科
村橋 睦了 監修
(参考文献)
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