肥満症の末期症状はどのようなものがありますか?
心不全、呼吸不全、重症糖尿病合併症(腎不全、失明、壊疽)、肝硬変・肝がん、関節障害による寝たきり、精神的・社会的な機能喪失などがあります。
肥満症は、単なる体重の増加ではなく、過剰な体脂肪の蓄積によって健康に悪影響を及ぼす状態を指します。
肥満症が進行すると、生命に関わる深刻な合併症を引き起こすことがあります。
末期症状としては、心不全、呼吸不全、肝硬変、寝たきりなどがあります。
心血管系では、心臓に過剰な負荷がかかり心不全を起こしたり、血管が硬く狭くなる動脈硬化が進行し、心臓に血液が届かなくなる心筋梗塞を起こすことがあります。
呼吸器系では、肥満低換気症候群により呼吸不全に至ったり、睡眠時無呼吸症候群により心不全や突然死のリスクが高まることがあります。
代謝系では、2型糖尿病が進行し、糖尿病性腎症、網膜症、神経障害などの合併症が進行したり、アルコールを飲まない人にも起こる「非アルコール性脂肪性肝炎(NASH:肝臓に脂肪がたまる病気)」から肝硬変や肝がんに至ることがあります。
整形外科的・生活機能では、重度の関節障害により歩行困難や寝たきりになることがあります。
精神・社会的な影響としては、うつ病や社会的孤立、就労困難や経済的困窮などが挙げられます。
これらの合併症は、いずれも早期の介入・治療によって予防・改善が可能です。
肥満症は、末期になる前に適切な医療的支援を受けることが極めて重要です。
福岡ハートネット病院、井林眼科・内科クリニック 糖尿病・内分泌科 福岡ハートネット病院 糖尿病内科部長
井林 雄太 監修
(参考文献)
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