急性HIV感染症の場合、主にどのような治療をしますか?
急性HIV感染症は、抗HIV療法(ART)という治療を行い、体内でHIVウイルスが増えるのを防ぎます。
急性HIV感染症に対して診断がついたら、速やかに抗HIV療法(ART)という治療を行います。それにより、HIVウイルスが体内で増えるのを防ぎます。
HIV感染症の治療では、抗HIV薬を通常3剤以上併用した強力なARTを行います。
初回治療では、大部分のHIV感染者に対し推奨される組合せとして以下のいずれかが選択されます。
- INSTI(インテグラーゼ阻害薬)+ 2種類のNRTI(核酸系逆転写酵素阻害薬)
- NNRTI(非核酸系逆転写酵素阻害薬)+ 2種類のNRTI
- PI(プロテアーゼ阻害薬)+ 2種類のNRTI
それぞれの代表的な薬剤は以下の通りです。
- INSTI:カボテグラビル、ドルテグラビル、ラルテグラビル
- NRTI:ラミブジン、アバカビル、ジドブジン、エムトリシタビン、テノホビルなど
- NNRTI:エファビレンツ、リルピビリン
- PI:ダルナビル
HIV感染症の治療は、ウイルスの増殖を抑え、免疫力を保ち、生活の質を向上させることを目的としています。また、急性HIV感染症が診断された場合、早めに抗HIV療法を開始することが推奨されています。極めてウイルス量が高い急性期に治療することによって他人へのウイルス伝播のリスクが低下するという観点から、急性期における治療開始が強く推奨されています。
さらに、治療開始後は定期的な血液検査によってウイルス量や免疫状態(CD4陽性Tリンパ球数)をモニタリングし、薬剤の副作用や耐性ウイルスの出現にも注意を払います。また、患者さんの生活習慣の改善や心理的サポートも重要な治療の一部となります。
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最終更新日:
富士在宅診療所 一般内科
本間 雄貴 監修
(参考文献)
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