急性HIV感染症が疑われる場合、何科を受診したらよいですか?また、病院を受診する目安はありますか?

HIV感染のリスクが高い行動歴に加えて、発熱や喉の痛みといった初期症状がみられる場合は感染症内科や総合診療内科の受診を検討しましょう。

解説

急性HIV感染症は大きく3つの病期(急性感染期、無症候期、AIDS期)に分けられています。
特に急性感染期での早期の治療開始は、免疫力の低下を予防し、新たな感染を阻止する観点からも早期発見・早期治療が重要となります。

急性HIV感染症の初期症状では、発熱喉の痛みリンパ節の腫れ発疹筋肉痛頭痛がみられます。
ただし、急性HIV感染症には特異的な所見や臓器障害がありません。そのため、HIV感染のリスクが高い行動(同性間性交、HIV流行地での性行為など)や過去の性感染症歴(梅毒・淋菌・クラミジア尖圭コンジローマなど)に加えて、上記の初期症状が出現した場合は病院への受診をおすすめします。

また、日本のHIV新規感染者の報告では、病期が進んだ「いきなりAIDS」 例がいまだに多いことが指摘されています。 HIV検査には、受検者が自ら希望して行う自発検査と、医療者が受診者に勧める検査があります。自発検査は保健所などでの無料・匿名検査、保健所やクリニックでの即日検査、無料検査イベントなどが行われています。また、医療機関を受診する際は、感染症内科や総合診療内科の受診をおすすめします。

HIVは早期発見・早期治療が重要な病気です。気になる症状等があれば、できるだけ早く医療機関に受診しましょう。また、リスクの高い行動をした場合は、症状がなくても検査を受けることをおすすめします。

公開日

最終更新日

富士在宅診療所 一般内科

本間 雄貴 監修

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(参考文献)

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