慢性リンパ性白血病と小リンパ球性リンパ腫の違いはなんですか?
同一細胞の腫瘍ですが、前者は血液中に後者はリンパ組織に腫瘍細胞が集まります。
WHOの分類では、慢性リンパ性白血病(CLL)は小型な成熟B細胞からなるリンパ腫で、CD5とCD23という分子を細胞に同時にもつことが多いとされます。
このリンパ腫の細胞が血液中に5000/μl以上のものをCLLと定義しています。
小リンパ球性リンパ腫(CLL)は同じ病気ですが、血液中のリンパ腫の細胞が5000/μl未満で、リンパ節、脾臓などに集合する場合にSLLと診断されます。
すなわち、CLLとSLLは同一の細胞の腫瘍であり、リンパ腫細胞が主に末梢血や骨髄に集合したものをCLL、リンパ節や脾臓などに集まったものがSLL だと言えます。
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東京慈恵会医科大学 総合医科学研究センター 悪性腫瘍治療研究部 腫瘍 血液内科
村橋 睦了 監修
(参考文献)
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