慢性リンパ性白血病のリヒター症候群とはなんですか?
リヒター症候群とは、慢性リンパ性白血病(CLL)が、より攻撃的なリンパ腫に変化することを指します。
リヒター症候群とは、慢性リンパ性白血病(CLL)がより攻撃的なリンパ腫に変化することを指します。
CLLがリヒター症候群に変化することはまれで、CLLの2~10%がリヒター症候群に変化するとされています。
リヒター症候群の約80%がびまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)です。CLLは通常、ゆっくりと進行する病気ですが、リヒター症候群に変化すると急速に進行するようになります。
症状としては、突然のリンパの腫れ(首や脇の下などの腫れ)や、原因不明の発熱、寝汗、体重減少、脾臓の腫れに伴う腹痛などがみられます。
治療法は、発症したリンパ腫の種類に準じます。DLCBLの場合は、リツキシマブ、シクロホスファミド、ドキソルビシン、ビンクリスチン、プレドニゾロンを組み合わせた、R-CHOP療法が行われます。
リヒター症候群の予後は一般的に悪く、診断後の中央値生存期間は8ヶ月から12ヶ月です。
公開日:
最終更新日:
東京慈恵会医科大学 総合医科学研究センター 悪性腫瘍治療研究部 腫瘍 血液内科
村橋 睦了 監修
(参考文献)
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「慢性リンパ性白血病」の原因やなりやすい人の特徴には、何がありますか?
原因不明で、50歳以上に多く、女性より男性が多いのが特徴です。欧米では頻度の高い白血病ですが、我が国ではまれです。
慢性リンパ性白血病の初期症状と末期症状は、それぞれどのようなものですか?
ゆっくりと進行し、初期は症状がありません。進行すると、貧血、リンパ節の腫れ、体重減少、倦怠感、発熱などが現れます。
慢性リンパ性白血病の進行速度はどのくらいですか?
多くはゆっくりと経過しますが、一部に進行が早い場合があります。
慢性リンパ性白血病が疑われる場合、何科を受診したらよいですか?
慢性リンパ性白血病が疑われる場合、まずは内科を受診しましょう。
慢性リンパ性白血病のセルフチェックはできますか?
解説欄のチェック項目をご確認いただくか、症状検索エンジン「ユビー」で質問に答えるだけでセルフチェックもできます。
慢性リンパ性白血病はどのタイミングで治療を行いますか?
病型分類で高リスク群であれば、治療を考慮します。
慢性リンパ性白血病はどのような治療を行いますか?
現在、分子標的治療薬が標準治療として選ばれることが多くなっています。
慢性リンパ性白血病の余命はどのくらいですか?
低リスクの状態であれば、10年以上の余命がありますが、高リスクになりますと、余命は短くなります。
B-CLLとはなんですか?
B細胞性慢性リンパ性白血病を指します。
慢性リンパ性白血病と小リンパ球性リンパ腫の違いはなんですか?
同一細胞の腫瘍ですが、前者は血液中に後者はリンパ組織に腫瘍細胞が集まります。
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