びまん性大細胞型B細胞リンパ腫
「びまん性大細胞型B細胞リンパ腫」とは血液細胞の一つであるB細胞ががん化する病気で、悪性リンパ腫の一つです。首、脇の下、脚の付け根などに腫れやしこりができ、発熱、夜間の汗、体重減少などの症状が見られるようになります。治療はR-CHOPなどの薬物療法が中心となります。疑いがあるときは血液内科を受診してください。
名古屋大学病院 小児がん治療センター 血液内科
秋田 直洋 監修
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悪性リンパ腫のひとつで、白血球のうちBリンパ球ががん化したものです。
標準的な治療を行った場合、5年生存率は50%〜70%程度と報告されています。
はい。DLBCLの平均発症年齢は約70歳とされています。
5年生存率は約40〜50%ほどです。
さまざまな要因に左右され、治療反応が良好な場合の5年生存率は約60%〜70%ですが、治療に反応しない場合や再発した場合の予後は悪くなります。
低用量R-CHOP療法を受けた80歳以上のびまん性大細胞型B細胞リンパ腫患者さんの2年生存率は59%です。
症状について
原因は分かってはいません。遺伝やウイルス感染、環境要因が考えられています。加齢や免疫系の障害の関与も考えられています。
増大するリンパ節の腫れが最も一般的です。また、「B症状」と呼ばれる、発熱・夜間の汗・体重の減少が現れることもあります。
首、脇の下、脚の付け根に痛みを伴わない腫れ、しこりができることが一般的です。
解説欄のチェック項目をご確認いただくか、症状検索エンジン「ユビー」で質問に答えるだけでセルフチェックもできます。
リンパ腫がさまざまな臓器に広がっている状態で、発熱、発汗、体重減少、疲労感、食欲不振の他、臓器特異的な症状として腹部、呼吸器、神経の症状が生じることがあります。
治療について
抗がん剤治療(主にR-CHOP療法)、大量化学療法と造血細胞移植、CAR-T細胞療法などが用いられます。
感染対策や健康な食生活、運動、休息、精神的サポートなどが重要です。
3週ごとに行い、1日目にリツキシマブと抗がん剤3剤を点滴静注、1~5日目にプレドニゾロンを内服します。
R-CHOP療法の副作用は骨髄抑制、嘔気、神経障害、心毒性などで、制吐剤や感染対策が必要です。
CHOP療法にリツキシマブを加えたものがR-CHOP療法で、予後改善効果が確認されています。
自家造血幹細胞移植の5年イベントフリー生存率は46%、再発率は47%で、化学療法より成績が良好です。
同種造血幹細胞移植の4年全生存率は23%、再発なし生存率は20%で、治療関連死亡が多いです。
完全寛解率は40~54%、2年イベントフリー生存率は41%で、自家造血幹細胞移植より有効です。
治療提供病院の一覧は存在しますが、あくまで医療従事者が確認できる情報としてまとめられています。
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(参考文献)
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