造血幹細胞移植の成功率や再発率は?骨髄移植後の生存率はどのくらい?

監修医師村橋 睦了血液内科 / ‪東京慈恵会医科大学 総合医科学研究センター ‬ 悪性腫瘍治療研究部‬ 腫瘍

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骨髄移植をした場合の生存率はどのくらいですか?

同種造血幹細胞移植の4年全生存率は23%、再発なし生存率は20%で、治療関連死亡が多いです。

ここでは「骨髄移植」を、自家造血幹細胞移植後に再発したびまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)に対して実施される「同種造血幹細胞移植」として話を進めます。

「同種」とは「自家」に対して他者(ヒト=同種)の細胞という意味で使われています。

再発・難治性DLBCLに対しては、同種造血幹細胞移植は自家造血幹細胞移植と比べて治療関連死亡が多く、生存での優位性もないため、まずは自家造血幹細胞移植の適応が考慮されます。

自家造血幹細胞移植後の再発・難治例は極めて予後不良であり、なんらかの臨床試験による治療法が推奨されますが、その選択肢のひとつとして同種造血幹細胞移植が挙げられます。

本邦における再発・難治性DLBCLを対象とした同種移植に関する多施設による検討では,4年全生存が23%、再発なし生存が20%です(2019年12月報告)。

造血幹細胞移植をした場合の成功率と再発率について教えてください。

自家造血幹細胞移植の5年イベントフリー生存率は46%、再発率は47%で、化学療法より成績が良好です。

ここでは「造血幹細胞移植」を、再発・再燃性びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)に対して推奨される「自家造血幹細胞移植」として話を進めます。「自家」とは自分の細胞という意味です。

再発DLBCLの患者さん109人を対象に従来の化学療法のみ(54名)と大量化学療法+自家造血幹細胞移植(55名)を比較する試験結果が報告されています。

この結果を引用して回答いたします。5年のイベントフリー生存率は、従来の化学療法のみのグループは12%、 大量化学療法+自家造血幹細胞移植グループは46% となっています。

再発は、従来の化学療法のみのグループが83%、 大量化学療法+自家造血幹細胞移植グループが47%でした(1995年12月報告)。

骨髄増殖性腫瘍でも完治する可能性はありますか?

骨髄増殖性腫瘍でも完治する可能性はあります。

骨髄増殖性腫瘍でも完治する可能性はあります。

骨髄増殖性腫瘍(MPN)の治療成績は、疾患のタイプや治療、患者さんの年齢・全身状態によって大きく異なりますが、MPNに含まれる代表的な疾患の多くは生存期間中央値が5年を越えており、完治する可能性はあります。

がん患者さんが治療後5年間再発しなければ、それ以降の再発の可能性は低いことから、その患者さんは「完治」とみなされることが一般的ですので、ここでは完治を「5年間がん病変のない状態」と定義しています。

以下に、MPNに含まれる代表的な疾患の治療成績を示します。

  • 慢性骨髄性白血病(CML)は10年生存率が80%を越え、生存期間中央値が10年以上です。特にチロシンキナーゼ阻害薬に良好に反応する場合は「通常の寿命」に近い長期生存が可能です。
  • 真性多血症(PV)は骨髄線維症への移行や白血病化のリスクがありますが、生存期間中央値は10年以上です。
  • 本態性血小板血症(ET)は、血栓症による死亡や白血病化がわずかにありますが、生存期間中央値は10年以上です。
  • 原発性骨髄線維症(PMF)の生存はリスクにより異なり、低リスクで10年以上、高リスクで約1〜2年です。

以上から、PMFの高リスク以外の主なMPNに含まれる疾患については、完治する可能性があると言えるでしょう。

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‪東京慈恵会医科大学 総合医科学研究センター ‬ 悪性腫瘍治療研究部‬ 腫瘍 血液内科

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