胆嚢がんや胆管がんのステージについて教えてください。
ステージ分類は他のがんと同様にTNM分類を用いますが、胆嚢がんと胆管がんとではステージごとの5年生存率が異なります。
がんの進行をあらわす「ステージ」は、以下の3つの要素で評価します。3つの要素の頭文字をとって、TNM分類と言います。
がんのステージを決める3つの要素(TNM分類)
がんの深達度(T)
腫瘍が壁のどのくらいの深さまで浸潤しているか、周囲の血管および臓器に浸潤しているかなどを評価します。Tis、T1~T4の5段階に分けられます。
リンパ節転移の数(N)
リンパ節へ転移している個数を評価します。N0~N2に分けられます。
遠隔転移の有無(M)
遠隔転移の有無を評価します。M0(転移なし)またはM1(転移あり)に分けられます。
上記3つの要素の組み合わせによってステージが決まります。ステージは0から4まで5段階に分かれており、数字が大きくなるほど進行していることを表します。また、ステージによって生存率が異なります。
胆嚢がんの5年生存率(診断から5年後に生存している方の割合)
現在、ステージ1で90%、ステージ2で70%と比較的良好ですが、ステージ3以上では30%以下に急激に下がることが報告されています。余命はステージ3で2年程度、ステージ4では1年以下と言われています。
胆管がんの5年生存率
ステージが上がるにつれて徐々に悪くなり、ステージ1で60~80%、ステージ2で20~40%、ステージ3以上では20%以下です。余命はステージ2で2~3年程度、ステージ3以上では1~2年と言われています。
胆道がんの場合
治療方針を決めるにあたっては手術可能であるかが一番の問題となります。しかし、手術可能かどうかを判断するにあたって決められた基準はなく、それぞれの患者さんの状態によって検討されます。
そのため、ステージによって治療方針や術式が決まるということはありません。
公開日:
最終更新日:
横浜医療センター 消化器科
川崎 千瑛 監修
(参考文献)
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