ポルフィリン症は吸血鬼病と呼ばれるのはなぜですか?
ポルフィリン症の症状と吸血鬼の特徴が似ていることからポルフィリン症が吸血鬼病と呼ばれましたが、科学的な根拠はなく関連性は否定されています。
1985年、カナダの生化学者デイヴィッド・ドルフィン(David Dolphin)氏がアメリカ科学振興協会の年次集会において、ポルフィリン症と吸血鬼伝説との関連性についての仮説を発表しました。
この仮説は、ポルフィリン症の症状が吸血鬼の特徴と似ていることから、吸血鬼伝説の起源がポルフィリン症にある可能性を示唆するものでした。
ドルフィン氏の仮説は、以下のような症状の類似性に基づいています
- 光過敏症:ポルフィリン症患者は日光に対して極度の過敏症を示し、日中の外出を避ける傾向があります。
- 皮膚の傷と瘢痕:日光曝露により皮膚が傷つき、瘢痕が形成されることがあります。
- 歯茎の退縮と歯の突出:歯茎の退縮により歯が突出し、牙のように見えることがあります。
- 多毛症:顔面や体の毛が過剰に増えることがあります。
- 赤褐色の尿:ポルフィリンの蓄積により、尿が赤褐色になることがあります。
- ニンニクの回避:ニンニクに含まれる成分が症状を悪化させる可能性があるため、患者はニンニクを避けることがあります。
この仮説は、当時の報道で広く取り上げられましたが、科学的な根拠はなく、多くの批判を受けました。
ドルフィン氏もこの仮説を正式な学術論文として発表していません。
医療法人社団メレガリ うるうクリニック関内馬車道 糖尿病・内分泌科
濵﨑 秀崇 監修
(参考文献)
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