「低身長症」とはどのような病気ですか?
低身長症とは、同じ年齢・性別の平均身長よりも著しく低い状態を指します。
低身長とは、身長が同性同年齢の平均値の-2SD(あるいは3パーセンタイル)を下回る状態と定義されます。
SDとは集団のばらつきの標準偏差を指し、-2SDから+2SDの間に集団全体の95%が含まれます。身長が平均値の-2SD以下の子どもは、同性同年齢の100人のうち2〜3人いることになります。
また、母子手帳に記載されている標準範囲は3〜97パーセンタイルであり、100人のうち下から3人は標準範囲の下ということになります。
注意が必要なのは、上記の基準で低身長の定義に該当した子どもが全員病気を持っているわけではない点です。
実際に病気が疑われるのは、母子手帳の成長曲線の標準のカーブを大きく下回った場合や、ある時点から成長速度があきらかに鈍化し、成長曲線を外れてしまった場合です。
低身長症の原因として「成長ホルモン分泌不全症」がまず想起されるかと思いますが、この病気の頻度は低身長児全体の10%以下です。低身長児の70%以上が体質性の低身長です。原因となる病気は多岐にわたるため、総合的に見分けた上での診断が必要となります。
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最終更新日:
東日本橋内科クリニック 循環器内科 院長
白石 達也 監修
(参考文献)
Michelle Grunauer, et al. Genetic short stature. Growth Horm IGF Res. 2018, 38, 29-33.
伊藤純子. 23 低身長. 小児科. 2017, 58巻9号, p.968-971.
「間脳下垂体機能障害における診療ガイドライン作成に関する研究」研究班.“成長ホルモン分泌不全性低身長症の診断の手引き(平成 26 年度改訂)”.厚生労働省.https://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12601000-Seisakutoukatsukan-Sanjikanshitsu_Shakaihoshoutantou/0000184000.pdf,(参照 2024-08-06).
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