耳下腺癌の末期症状にはどのようなものがありますか?
腫瘍部の痛みや顔面神経麻痺などがあります。
耳下腺癌の末期ではがんが進行して周囲の組織や遠隔臓器に広がり、さまざまな症状が現れます。
耳下腺には顔を動かす顔面神経が走行しているため、末期では神経の麻痺が出ることがあります。
顔面や局所に関する症状
- 顎や首の腫れ:耳下腺のがんや転移したリンパ節が大きくなることで、顕著な腫れが見られます
- 激しい痛み:腫瘍が周囲の神経や骨に浸潤することで、顔面や耳、顎の強い痛みが続くことがあります
- 重度の顔面麻痺:がんが顔面神経に浸潤することで、顔全体の麻痺が進行し、顔の片側が完全に動かなくなることがあります
- 口や顎の動きの制限:進行した腫瘍が顎の関節に浸潤することによって、口を開けることが難しくなることがあります
遠隔転移による症状
- 咳や呼吸困難:がんが肺に転移することで呼吸器系の症状が現れます
- 骨の痛みや骨折:がんが骨に転移すると骨が脆くなって骨折をしやすくなったり、転移した場所に痛みが現れます
全身的な末期症状
- 体重減少:栄養摂取の困難やがんの影響により、急激な体重減少がみられることがあります
- 食欲不振:がんの進行により食欲がなくなることが多く、体力が著しく低下します
- 末期の耳下腺癌では、これらの症状に対する緩和ケアが重要であり、痛みの管理や生活の質の向上を目指す治療が行われます
公開日:
最終更新日:
真生会富山病院 耳鼻咽喉科
阿河 光治 監修
(参考文献)
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