原発性骨粗鬆症は主にどのような薬で治療しますか?副作用はありますか?
骨吸収を抑える薬(ビスホスホネート、デノスマブ等)や骨形成を促す薬(テリパラチド、ロモソズマブ等)があり、それぞれ胃腸障害、低カルシウム血症等の副作用があります。
原発性骨粗鬆症の治療には、主に骨吸収を抑える薬(抗骨吸収薬)と骨形成を促す薬(骨形成促進薬)が用いられます。
骨吸収を抑える薬としては、ビスホスホネート製剤(アレンドロン酸、リセドロン酸など)やデノスマブ(抗RANKL抗体)、SERM(選択的エストロゲン受容体モジュレーター)などがあります。
これらの薬は、骨を壊す細胞の働きを抑えたり、骨吸収を促す物質を阻害したりすることで、骨密度の低下を防ぎます。
一方、骨形成を促す薬としては、テリパラチド(副甲状腺ホルモン製剤)やロモソズマブ(抗スクレロスチン抗体)があります。
これらの薬は、骨を作る細胞を活性化したり、骨形成を阻害する物質を抑えたりすることで、新しい骨の形成を促します。
これらの薬剤には、それぞれ副作用があります。
- ビスホスホネート製剤では、胃腸障害(胃のむかつき、食道炎など)や顎骨壊死、非定型大腿骨骨折などが報告されています。
- デノスマブでは、低カルシウム血症、皮膚感染症、顎骨壊死などが報告されています。
- テリパラチドでは、吐き気、めまい、一過性の血圧低下などが報告されています。
- ロモソズマブでは、注射部位の反応や心血管イベント(心筋梗塞や脳卒中のリスク増加の可能性)などが報告されています。
- SERMでは、血栓症のリスク、ほてり、筋肉痛などが報告されています。
治療薬の選択は、患者さんの年齢、性別、骨折の既往、骨密度、他の病気や服薬状況などを総合的に評価して決定されます。
福岡ハートネット病院、井林眼科・内科クリニック 糖尿病・内分泌科 福岡ハートネット病院 糖尿病内科部長
井林 雄太 監修
(参考文献)
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