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ARBの比較、使い分けについて教えてください。
東日本橋内科クリニック 循環器内科 院長
白石 達也 監修
降圧効果の違いを参考にして、患者の血圧にあわせて使用します。
血圧を下げる目的であれば、降圧効果が強いものを選びます。
もちろん、どの程度下げたいかによって、降圧効果の違いを参考にしながら使い分けます。
慢性心不全などでARB/ACEIの内服が望ましいかつACEIの内服が難しい(咳がでるなど)場合などに、降圧効果の弱いARBを使用することがあります。
ARBの降圧効果については、限定された状況ですが、以下の順に降圧効果が強いとされるデータがあります。
アジルサルタン20mg(アジルバ) > オルメサルタン 20mg (オルメテック) > テルミサルタン40mg (ミカルディス)> カンデサルタン8mg(ブロプレス) > ロサルタン50mg(ニューロタン) > イルベサルタン100mg(アバプロ) > バルサルタン80mg (ディオバン)
また、ロサルタン、イルべサルタンにおいては尿酸の尿中排泄を増加させ、尿酸値の低下の効果が期待できます。
ロサルタン、イルベサルタン、バルサルタンなどは、降圧効果の順位が比較的低い薬剤となっています。こうした薬剤は、血圧が低いが、慢性心不全などARBあるいはACEIを飲む理由がある人で、ACEIが飲みづらい人に対して使用することがあります。
【*個人の見解であり、一般的な判断と異なる可能性があります】
(参考文献)
Michihiro Satoh, Toshikazu Haga, Miki Hosaka et al. The velocity of antihypertensive effects of seven angiotensin II receptor blockers determined by home blood pressure measurements. Journal of hypertension. 2016, 34, p.1218-1223.
Csaba András Dézsi. The Different Therapeutic Choices with ARBs. Which One to Give? When? Why?. Am J Cardiovasc Drugs. 2016, 16, p.255-266.
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