腺腫様甲状腺腫の場合、手術が必要ですか?
全員に必要ではありません。圧迫症状がある場合やがんの疑い、ホルモン異常がある場合に手術を検討します。
腺腫様甲状腺腫は基本的に良性の変化であるため、しこりが小さく、日常生活に支障がない場合は定期的な経過観察(エコーや血液検査)のみで済むことがほとんどです。手術は「物理的な問題」や「悪性のリスク」が生じた際に選択肢に上がります。
具体的に手術を検討する基準は以下の通りです。
- 圧迫症状がある:しこりが数センチ以上に大きくなり、気管を押しつぶして「息苦しい」、食道を圧迫して「飲み込みにくい」といった症状がある場合。特にしこりが胸の奥(胸骨の裏)まで伸びている「胸骨下甲状腺腫」は手術の適応になりやすいです。
- 悪性が疑われる:エコー検査や細胞診で、がんの可能性を否定できない場合。
- ホルモンが出すぎている:しこりが勝手にホルモンを作り(中毒性結節性甲状腺腫)、動悸などの亢進症状が薬でコントロールしにくい場合。
- 見た目の問題:首の腫れが目立ち、美容的に切除を希望される場合。
まずは専門医と「現在のしこりの状態」を評価し、リスクとメリットを天秤にかけて判断することが大切です。
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(参考文献)
Jeffrey R Garber et al. American Association of Clinical Endocrinology And Associazione Medici Endocrinologi Thyroid Nodule Algorithmic Tool. Endocrine Practice. 2021, 27, 649-660.
Iwao Sugitani et al. The 2024 revised clinical guidelines on the management of thyroid tumors by the Japan Association of Endocrine Surgery. Endocr J. 2025, 72, 545-635.
Cosimo Durante et al. 2023 European Thyroid Association Clinical Practice Guidelines for thyroid nodule management. Eur Thyroid J. 2023, 12, e230067.
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福岡ハートネット病院、井林眼科・内科クリニック 糖尿病・内分泌科 福岡ハートネット病院 糖尿病内科部長
井林 雄太 監修
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