心室細動の場合、日常生活で気をつけることはありますか?

生活習慣の注意、特定の薬剤を避けること、激しい運動や接触の多いスポーツの制限、一部の電磁機器の使用制限、自動車運転の制限などがあります。

解説

生活習慣の注意、特定の薬剤を避ける、激しい運動や接触の多いスポーツの制限、一部の電磁機器の使用制限、自動車運転の制限などがあります。

心室細動と診断された方が日常生活で気をつけるべき点は、心室細動の原因や、植え込み型除細動器(ICD)を装着しているか否かによって異なります。

1. ICDを装着している場合の共通の注意点

電磁干渉への注意

医療機関を受診する際は、MRI検査は原則として禁忌です(条件付きMRI対応デバイスを除く)。その他、X線CT、放射線治療器、マイクロ波ジアテルミー、体外砕石装置、低周波治療器、特定の歯科治療器なども注意が必要です。必ず事前に医師にICDを装着していることを伝えてください。
そのほか、IH調理器具や電気自動車の急速充電器は、電磁波を発生させるためICDに干渉する可能性があります。使用を避けるか、十分な距離を保つようにしてください。体に電流を流すようなマッサージ等の処置は受けることができません。

身体への衝撃

デバイス本体やリードに直接衝撃が加わる可能性のある球技(ドッジボール、バスケットボール、サッカー、ラグビーなど)や、格闘技(ボクシング、柔道など)は避けるべきです。
リードが過度に伸びる(過伸展する)可能性があるテニスや水泳なども、注意が必要です。

自動車運転

ICDを装着している場合、意識消失を伴う不整脈の発作が起こる可能性があるため、運転免許の取得や更新、自動車の運転が制限される場合があります。特に大型車両や旅客を輸送する第二種免許の取得は認められていません。自家用車の運転についても医師とよく相談し、指示に従ってください。

心理的側面

ICDの作動に対する不安や、日常生活への影響による精神的なストレスを感じることがあります。必要に応じて、医療スタッフやカウンセリングの専門家に相談することも大切です。

2. 心室細動の原因となる特定の遺伝性不整脈の場合

ブルガダ症候群

発熱、過度の飲酒、脱水、特定の薬剤の服用が不整脈を誘発する可能性があるため、これらを避けるように注意が必要です。

QT延長症候群やカテコラミン誘発多形性心室頻拍(CPVT)

激しい運動や感情的な興奮、交感神経を強く緊張させる活動(例:水泳)は、不整脈を誘発する可能性があるため、避けるべきとされています。

日常生活においては、担当医の指示を厳守し、不明な点や不安なことがあれば、必ず医療スタッフに相談することが重要です。

公開日

最終更新日

おだかクリニック 循環器内科 副院長

小鷹 悠二 監修

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